【ニューヨーク=小谷野太郎】17日のニューヨーク商品先物市場で、綿花の先物価格(5月渡し)が前日比7セント高の1ポンド=2・0193ドルで取引を終え、初めて2ドルの大台を超えた。 中国などの新興国で衣料用の需要が増える一方、主要産地の豪州やパキスタンでは豪雨で生産減少の恐れが強まっているためで、先物価格は1年間に約2・7倍に急騰したことになる。 市場では「需要増が価格上昇の原因。産地も限られており、価格の下落は見込めない」(アナリスト)との見方が多い。 ◆ 綿花価格の高騰が直撃する国内のタオル業界では、原料価格の上昇を販売価格に転嫁することは難しく、「零細企業が中心で、連鎖倒産も起きかねない」との不安感も広がっている。