鳩山首相が辞任した。在任期間は259日と歴代の首相の中では第7位の短さだが、その前の首相も安倍晋三(366日)、福田康夫(365日)、麻生太郎(358日)と歴代12・11・10位である。小泉純一郎(1980日)が歴代3位と突出して長く、それ以前の内閣も自民党総裁の任期(3年)に満たない。ここまで短命政権が続くと、首相の個人的な資質ではなく、制度の問題と考えざるをえない。 根本的な原因は、議院内閣制によって首相が与党の党首から選ばれるため、引きずり下ろしやすいことだ。これが大統領であれば、弾劾の手続きが必要で、大統領選挙もやり直さなければならないので、途上国のようにひどいスキャンダルがあっても、大統領は容易にクビにできない。ところが議院内閣制では、与党の支持を失ったら党首は政権基盤を失うので、失脚しやすい。選挙も国会の中だけなので、コストは低い。 第二の原因は、90年代以降、連立政権が続き、