『日本語は悪態・罵倒語が面白い』(長野伸江/光文社) コナン君(新一)が、蘭ちゃんに対して使う照れ隠しの「バーロー」にときめいたことはないだろうか? 「バーロー」はつまり「馬鹿」という「悪口」である。それでも、ときめく(私だけではないはず……!)。 昨今は「美しい日本語」に関する書籍が数多く出ているが、「汚い」日本語だって魅力があるのだ。 『日本語は悪態・罵倒語が面白い』(長野伸江/光文社)は、「馬鹿野郎」や「ブス」「くさい」「泥棒猫」「クソ食らえ」など、「悪口」の用法の変遷を文学や映画などでの使用例を基に紹介し、その「面白さ」を掘り下げた、ちょっと異色な文庫本である。 「馬鹿野郎」は、江戸時代より使用されていたそうだ。その使い方は文字通り、「間の抜けた愚かな男性」を指す言葉だったが、次第に「怒ったときに相手に投げつける言葉」になっていく。 また近代(明治時代~)の「馬鹿野郎」は「身分によ
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