大手製薬会社「ノバルティスファーマ」の薬の効果を調べた複数の大学の臨床研究に、当時の社員が関与していた問題で、滋賀医科大学の調査委員会は、論文のデータが人為的に操作されていた可能性が高いとしたうえで、誰が行ったのかは確認できなかったとする調査結果を発表しました。 この問題は、「ノバルティスファーマ」が販売する高血圧の治療薬「ディオバン」の効果を調べた京都府立医科大学などの臨床研究に当時の社員が関与していたもので、滋賀医科大学も、「ディオバンが腎臓を保護する効果がほかの治療薬よりも高い」と結論づける論文を発表していたことから、大学の委員会が調査を進めていました。 31日に会見した委員会によりますと、臨床研究に参加した患者101人について論文のデータとカルテのデータをつき合わせたところ、およそ10%が食い違っていたほか、ディオバンの治療効果が他の薬よりも高くなるようにデータの分析が行われるなど