大宅壮一ノンフィクション賞が、今年から雑誌部門を設けた。だが実は初期のこの賞は、雑誌記事も対象にしていたのだ。それどころか応募原稿も対象だった。候補作は以下に掲げてある。 http://homepage1.nifty.com/naokiaward/kenkyu/furok_OOYAaward.htm だが結局単行本しか受賞せず、1980年からは候補の段階で単行本だけになった。ところで1972年の候補作に、平岡梓の「倅・三島由紀夫」が入っている。 三島は、死ぬ前に、楯の会一周年記念式典でのあいさつを川端康成に頼んで断られ、恨んでいた。さして三島から愛されてもいないのに親ばかだった梓は、やはり川端を恨み、三島の葬儀で委員長を川端に頼むことに反対し続けた。村松剛らの説得で何とか川端がやったのだが、「倅・三島由紀夫」を『諸君!』に載せて、川端が葬儀の時ラジオを足元に置いていた、あれは外で騒乱が起き