気仙沼市港町、県北部船主協会の乗組員募集ブログ「漁船員になろう!」が、今月1日で開設から10年を迎えた。深刻な乗組員不足を解消しようと東日本大震災後、協会事務局長の吉田鶴男さん(51)が始めた取り組みは、漁業のやりがいや魅力のほか、厳しさまでを包み隠さず伝える内容が反響を呼び、今も多くの若者が協会の門をたたく。 気仙沼港の遠洋・近海マグロはえ縄船などに乗り組む人は「平成の一桁台は年間10人以上だった」(吉田さん)が、その後は激減。5~6年ほど希望者がいないこともあった。 これに拍車をかけたのが震災。家族を亡くしたり、自宅を失ったりして船を離れる乗組員が続出し、「船を動かすのに必要な人が一時的に全くいなくなった」。その後、乗組員が徐々に戻り、OBの復帰などもあったが足りなかった。 ブログでの乗組員募集は当初、「船に乗ったことのない人の文章を誰が読むのか」と、理解を得られなかった。それでも「若