弥生時代後期の大型水路と護岸施設が鳥取県米子市の目久美遺跡から出土し、米子市教育文化事業団が発表した。水路はこれまでに確認されたものと合わせると長さが1キロ以上に達し、この時期の水路の遺構としては山陰地方で最大規模という。 事業団によると、水路は幅が5〜7メートル、深さは1・5メートル以上あり、木製のくいでできた護岸施設も見つかった。36本が一列に打ち込まれており、決壊した水路の岸を補強したとみられる。護岸の存在が確認されたことにより、水路が人為的に管理されていたことが判明した。 周辺でも弥生時代の水田跡が見つかっていることなどから、事業団は稲作など農業用の用水路だった可能性が高いと推定している。 また、縄文土器や弥生土器、陶磁器に混じって、製作途中の木製品と原木4点が出土し、近くに木製品を作る工房が存在した可能性もあるとしている。 目久美遺跡の調査は平成8年度にスタート。今回の18次調査