LIGHT POOLはケータイという“現象”をイメージした 坪井氏は、今回LIGHT POOLをデザインするに当たって、携帯電話そのものをデザインするというよりは、ケータイという現象や風景をイメージして提案をしたという。 「風景や現象というのは、そのもの単体で成立しているわけではありません。例えば夕焼けという現象は、太陽が大気中にある埃やチリ、水蒸気などさまざまな環境を巻き込んで作り出されたものです。ケータイも同じように、ケータイの背後に取り巻いている空気感やにおい、光や音など、ケータイそのものが辺り一帯の要素とさまざまな折り合いを付けてケータイの輪郭を成している、と考えてデザインをしました」(坪井氏) この“現象”を表現するために取り入れたのが、これまでのケータイにはなかった「トラス構造」だ。建築物の外観でいうと柱と窓のように見える三角形のフレームと開口部がきれいに並ぶ大胆な構造は、強度