清水建設は、コンクリート用3Dプリンターで柱の埋設型枠をつくる繊維補強モルタル「ラクツム(LACTM)」を開発した。従来の3Dプリンター用コンクリートが抱えていた固まるまでの最適な時間や、積層面の一体化といった課題を解消した。さらに強度と靭(じん)性が高い点が特徴だ。現場で3Dプリンターを使って埋設型枠を施工することで、鉄筋コンクリート造での省力化、省人化につなげる。 ラクツムは固まる前に重ねても崩れること無く形状を維持できる。清水建設は実験で、ラクツムを幅2~4cm、厚さ0.7cm、秒速10cmのペースで押し出しても、高さ2.1mの型枠を約2時間で造形できることを確認した。プリント完了から20時間後には、コンクリートを打設できる強度となった。 通常のモルタルでは、3Dプリンターで型枠のような薄い構造物をつくろうとすると、高さ約10cmも積めば形状を維持できずに崩れてしまう。崩れないように