中国の電気自動車(EV)業界に、車載電池の値上げの波が押し寄せ始めた。EV大手で車載電池の製造・外販も手がける比亜迪(BYD)は10月25日、原材料価格の高騰や電力不足に伴う生産調整などで電池の生産コストが大幅に上昇したとして、顧客に対して価格の引き上げを通知した。 具体的な値上げ幅は、(顧客ごとに異なる)それまでの納入価格をベースに最低でも20%。この新価格を11月1日以降のすべての注文に適用する。今回の通知に関するメディアの照会に対して、BYDは「コメントしない」としている。 中堅クラスの車載電池メーカーのなかには、BYDのような大手に先立って値上げに動いたケースが複数ある。例えば、中子能源(ニュートロン・エナジー)は10月8日に、鵬輝能源(グレート・パワー)は10月13日に、顧客に対してそれぞれ値上げを通知した。理由はいずれも原材料の高騰および供給不足だ。 なお、BYDの車載電池の外