ギガントピテクスのレプリカ。米サンディエゴ人類博物館にて撮影(PHOTOGRAPH BY ZUMA/ALAMY) 絶滅した類人猿ギガントピテクスは、かなりの大きさだった。化石から、身長は3m、体重は500kgほどだったとされる。 動物にとって、大きいことは有利だ。捕食者に食べられにくいし、食料を探すときにも広範囲をカバーできる。ギガントピテクスは、現在の中国南部にあたる熱帯雨林に600万~900万年にわたって生息していたが、今からおよそ10万年前、更新世の後期に絶滅した。原因は、気候が変化したなかで、この類人猿の大きな体が仇になったらしいことが、新たな研究でわかった。 「ギガントピテクスは、その大きさゆえに、大量の食料に依存していたと考えられます。更新世の間に、多くの森林がサバンナの草原に変化していきました。巨大な類人猿にとって、単純に食料供給が不十分だったのです」と、今回の研究を行ったド