「つくる」と言っても対象はハードウエアではなくソフトウエアである。ソフトウエアの定義を考え出すと厄介なことになるが、コンピュータプログラム全般とそれに基づくインターネット経由のサービス、さらにサービスの中で生じるコンテンツと思っていただきたい。 コンテンツには文章を含める。こうすると筆者はプログラムやサービスをつくってはいないもののソフトウエアを「つくる人」に入る。 「つくる人」の対語は何か。「つくらない人」では否定形にしただけなので「しきる人」とする。しきる人はつくる人を集めてきて、指示をしたり段取りしたり揉め事を収めたりする。ただし自分でソフトウエアは作らない。 「つくる」と「しきる」は別の仕事だが、綺麗に分けられるものではない。つくる人がしきる場合もある。しきる人がつくることもある。 ある「しきる人」の話 筆者の勤務先に「閣下」と呼ばれる「しきる人」がいる。実はこう呼んでいるのは筆者