「百万遍近くの路地に自転車が放置されて市民が困っています」との投稿が4月、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」のLINEに寄せられた。京都市内では近年、駐輪場の整備や車両撤去といった放置自転車対策が奏功し、本紙も2月に「京の放置自転車 250分の1に激減」と報じたばかり。一体、何が起きているのか。 京都大学近くの百万遍(京都市左京区)に出向き、今出川通と東大路通がクロスする大きな交差点の南西角に立ってみた。 信号が赤から青に切り替わると、何台もの自転車が歩行者と歩行者の間を縫うように走り抜けていく。百万遍一帯が学生の街であると同時に、自転車の街でもあるということを実感させられる。 ただ、あたりを見渡してみても情報提供者が言う「放置自転車」は確認できない。 そこで商店が密集する交差点北西角に移動し、コンビニやレストランが入居する商業ビルの裏側に回ろうとした次の