制作を担当した下出裕典さんは、当時まだ入社3年目。採用広告のコピーライティングなどを担当していた。学生時代に広告について学んだわけではなく、社会人になってからクリエーティブの仕事を始めた。表現方法は実務を通じて実感的に身につけたという。 下出さんが作った冊子によって、本業の新卒採用コンサルに関する問い合わせが急増しただけでなく、販促関連の仕事の依頼まで舞い込んだ。このため同社はマーケティング事業を開始。下出さんはクリエーティブ業務を統括する立場に就いた。 下出さんは今、部下の企画書作りを指導することも多い。ワイキューブはコンサルティングという形のないものを売っているだけに、企画書の果たす役割は大きい。 「究極の企画書は見積書」と下出さんは言う。見積金額だけを書いた1枚の書類でハンコがもらえれば理想的だ。だが実際は見積書だけでは契約が取れない。だから企画書を作る。「企画書は本来必要ないオマケ