私は鳩山政権が結果的に最も批判される可能性が高いのが、景気対策の遅れだと思っている。今までと予算の使い方を変えたいのは判るが、財源を担保するために、まず歳出削減が先行し、その後に新たに予算付けする分野が決まる。予算の執行停止が先行することは明らかに景気にはマイナスである。問題は多いにせよとりあえず麻生政権時代の景気対策はそのままやった方がよかったと思う。 ところが、マスコミやエコノミストには財政再建至上主義者が多いので、この部分はそれほど批判されない。財政再建至上主義者もこの部分では新自由主義者と共同歩調を取って財政出動の無意味さを説くので、批判しないのである。むしろ積極的な財政出動を主張した国民新党の亀井代表が悪者になって、「少数政党に振り回されるな」みたいな論調が目立った。 財政再建至上主義者は赤字国債を発行すると長期金利が上昇して景気対策なんてすぐ帳消しになるとお決まりのお話をするが