奇怪と表現するほかなく、関心を持つ外国人に求められてすんなり説明できる日本人は多くあるまい。28日に行われる沖縄県知事選の2候補者、仲井真弘多、伊波洋一両氏とも米軍普天間飛行場移設先は「県外」と主張している。 ◆知事選公約の「県外」は偽善 与党の民主党は、賢明でない指導者が「国外・県外」とわめいて引き起こした狂躁(きょうそう)の後、日米合意の「県内」に戻したのだから、どの候補者も支持できない。自民党は、仲井真支持なのだろうが、「県外」の看板が目障りで、大っぴらに神輿(みこし)を担ぐわけにいかない。「県外」が可能だなどと思っている沖縄県民はいないだろう。嘘(うそ)と偽善が渦巻く中で、どのような審判が下るのだろうか。 判断の基準は一つだと思う。仲井真候補は日米同盟を認めているが、伊波候補は「軍事同盟である日米安保条約をなくす」(11月14日付琉球新報)と明言している。昨年11月10日に東京・有