これまでIntel 4004の命令仕様を細かく見てきたので、次に、Faggin氏になった積もりで4004の設計を追体験してみようと思う。但し、当時のPMOS 2相ダイナミック回路は昨今はやらないので、今風のCMOSで、かつ、あまり回路テクニックを使わないごく一般的なゲートやFFを使った分かり易い設計をしてみようと思う。 なお、Faggin氏は論理設計と回路設計だけでなく、LSIを製造するマスク設計までやったのであるが、この部分については追体験から割愛する。 論理設計に入る前に 論理設計に入る前に、使用する部品であるトランジスタや論理ゲート、ラッチやFFなどについて簡単におさらいをしておこう。 MOSトランジスタの動作 MOSトランジスタのソースとドレインは一般には同じに作られており、Pチャネル(P-ch)トランジスタでは電位の高い(より正)の方がソースになり、反対側がドレインになる。CM