生き残っていく職業は何ですか?少子高齢化になって増える「技能職」――熊野英生・第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト 2011年7月13日(水)14:00 平成22年の「国勢調査」(総務省)の詳細データを調べると、意外な働き方の素顔が見えてくる。特徴は、ここ数年、技能職の労働者数が増えていることだ(図表1参照)。人口減によって就業人口も細っていく中で、非正規化や新卒採用抑制によって、日本の勤労者のスキルが低下していくのではないかと危惧していたが、必ずしもそうではない。 データを確認すると、就業者の総数は1995年の6418万人がピークで、2010年は5829万人と減っている(ピーク比▲589万人減、▲9.2%減)。2010年の水準は1985年を下回っている。 職種別には、農林漁業、生産工程・労務作業者、管理的従事者、運輸・通信作業者が減少。反対に、専門的・技術的職業従事者、サ