ちょうど一曲終わったとこで、それでそいつが何か俺に投げようとしてるのがわかって、「やめろよ」って俺言ったんだよ。それでもそいつはそれを俺の頭にぶっつけてきたから、俺はギターのプラグを抜いて――フェンダーだからね、野球のバットみたいなもんだ。で客の中に入ってって、七、八人、そいつでぶっ叩いた。俺は臆病なんだよ。ほんと臆病者なんだよ。強くもなんともない。ただあのときはキレたんだ。もう我慢できなかった。 2001年に『Bootleg Series Volume 1: The Quine Tapes』が出たときは、ルー・リード並びにヴェルヴェット・アンダーグラウンドの大ファンとして当然のように買って聴いてみたが、仕方ないとはいえ音質の問題もあり、全体的にぼんやりもっさりとしたライブ演奏に感じられ、ピンとこなくてそのまま CD は実家に置きっぱなしになっていた。 少し前にヴェルヴェッツ後期とソロ初期