再生可能エネルギーの躍進で世界中の電力構造は大きく変わろうとしている。太陽光をはじめとする再生可能エネルギー分野で技術革新がすすみ発電コストが大きく下がったことにより、供給量が大きく伸びてきた。 2000年代にも同じように電力構造の変化が起きており、その頃の主役は原子力だった。CO2を輩出しない電源として地球温暖化対策の救世主としてももてはやされ、原子力発電は飛ぶ鳥を落とす勢いで供給量が増えていったのだ。 躍進する電力には、技術者や企業家の夢や希望と同時に、お金や政治も絶妙に絡み合ってくる。この構造はいつの時代も同じかもしれない。そしてそこでは様々なドラマが繰り広げられるのである。 新電力として期待されていた原子力はどのように日本に導入されたのか。導入を進めた政治家・官僚・企業家はどのように絡み合って大きなうねりを作り出していたのか。本書が記録するのは日本の原子力政策のドラマである。 具体