子宮頸がんの発症を予防するHPVワクチンの『積極的勧奨の再開』に関し、判断が延期されました。 5万人以上の方々の署名が提出された後でもあり[2]、期待が高まっているなか、残念に思う方は医療者だけではないでしょう。 前提条件として知っておいて良いことがあります。 HPVワクチンが『定期接種』であることは変わりなく続いていることです。 推奨年齢である小学校6年生~高校1年生(正確には高1の9月までに初回接種する)の女児であれば、公費で接種が可能です。逆に、それ以外の方は自費での接種となります。 HPVワクチンは、子宮頸がんや中咽頭がんを防ぐ (写真:アフロ) HPVワクチンは、子宮頸がんや中咽頭がんなどを防ぐことが期待されるワクチンです。 特に子宮頸がんの発症を予防することを決定づける研究結果は2020年に発表されています。 2006年から2017年までのスウェーデンの10~30歳の男女167