東京都在住のアイヌ語研究家・村崎恭子さん(72)の著書「樺太アイヌ語〜北海道アイヌ語との違いも解る入門会話〜」がこのほど、釧路市武佐2緑鯨社(柴田哲郎代表取締役)から出版された。樺太アイヌ語は、1945年まで日本領だった南樺太で話されていたアイヌ語の方言で、現在は話す人がいなくなった絶滅した言語。村崎さんは東大言語学科、同大学院博士課程修了後、東京外語大や北大、横浜国立大で日本語教育を担当する傍ら、樺太アイヌ語の話者を訪ねて言語の収録を重ねてきた。釧路地方の地名を考える会の「アイヌ語講座」の講師も務めている。本では初心者でもやさしく学べるような日常会話を用いて、アイヌ語の仕組みや会話のやり取りが分かるよう編集されており、全くアイヌ語を知らない人でも勉強できるように作られている。村崎さんは「関心を持って勉強してくれる人が一人でも増えてくれたらうれしい。今後、音声付きの樺太アイヌ語短文集や辞書