『アイヌ神謡集』 知里幸恵編訳 大地の鼓動が聞えてくるような、力強い、神秘的な物語に、圧倒され続けました。 なんと美しい物語たち。 大地の恵に感謝し、その声に、じっと耳を傾けて生きてきた人々の営みを、何度も 想像しながら、読み進めました。 こんなに素晴らしい文化が、あったことを誇りに思う。 そして、それを迫害し、滅ぼした罪を、つくづくと考える。 日本は、決して、単一民族の国ではないのだという事実を、みなが共有しなければ その愚かな行いを、また、どこかで、違う形で、繰り返してしまうに違いない。 本を閉じながら、そんなことを考えました。 若くして亡くなったという、知里幸恵さん。 幸恵さんが残してくれたものは、なんと、大きな宝物なのだろうかと思います。 この本を読み終わった後、NHKの教育テレビで放送している『にほんごであそぼ』の中に、 この本の一番最初の物語を見つけました。 エンディングで子ど