指定暴力団・山口組の分裂が報じられています。それに関して、『暴力団』や『食肉の帝王』などの著作があり暴力団問題に詳しいジャーナリストの溝口敦氏と、総会屋問題に取り組んできた弁護士の久保利英明氏が記者会見を開催しました。 山口組の歴史や「御中元」「御歳暮」などの利益構造、脱税問題など、分裂の背景について専門家の見地で解説します。 総会屋での稼ぎができなくなり、ヤクザの活動は拡散した 久保利英明氏(以下、久保利):私弁護士の久保利英明でございます。こんな格好をしていますけど、ヤクザではありません。 私は弁護士になって45年ですけれども、その間ほとんどヤクザを相手にする仕事にからんできました。 最初の10年間は倒産事件で相手方はヤクザでした。倒産事件が起きるとヤクザがその潰れた会社をむしりにきます。 しかし、10年ほど経つと日本の景気が良くなって、1980年代には会社の倒産がなくなりました。そこ