渋谷にて。見終えて圧倒されました。すごくよかった。これは夫婦の物語ですが、男女の関係というせまい範囲にとどまらず、他者といかにつながっていくかが問われていて、なんだかいろいろと考えてしまう。コミュニケーションをどこまでも追求していくと、こういう映画になるのだろうという気がしました。見に行ってよかった。 他者とはわからないものだとつくづくおもう。ほんとうに他人のことはわからない。いったいなにを考えているのか、なぜそんなに怒ったり泣いたりするのか、こちら側の理解が及ばない。すぐそばにいながら、まったく想像がつかないような感じ方をする相手として他者はおり、われわれにとってはすべての人間が他者である。劇中のせりふにもあるように、他人がなにを考えているのかなど知りようもなく、すべてがあいまいかつ不確定であり、われわれは手さぐりのコミュニケーションをつづけていくしか方法がない。その不安。 物語において