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ブックマーク / d.hatena.ne.jp/zoot32 (13)

  • [映画]「ぐるりのこと。」を見たゼ! - 空中キャンプ

    渋谷にて。見終えて圧倒されました。すごくよかった。これは夫婦の物語ですが、男女の関係というせまい範囲にとどまらず、他者といかにつながっていくかが問われていて、なんだかいろいろと考えてしまう。コミュニケーションをどこまでも追求していくと、こういう映画になるのだろうという気がしました。見に行ってよかった。 他者とはわからないものだとつくづくおもう。ほんとうに他人のことはわからない。いったいなにを考えているのか、なぜそんなに怒ったり泣いたりするのか、こちら側の理解が及ばない。すぐそばにいながら、まったく想像がつかないような感じ方をする相手として他者はおり、われわれにとってはすべての人間が他者である。劇中のせりふにもあるように、他人がなにを考えているのかなど知りようもなく、すべてがあいまいかつ不確定であり、われわれは手さぐりのコミュニケーションをつづけていくしか方法がない。その不安。 物語において

    [映画]「ぐるりのこと。」を見たゼ! - 空中キャンプ
  • 白水uブックスフェア応援企画 夏の読書六選 - 空中キャンプ

    白水社という出版社から出ている、「白水uブックス」という新書サイズのがありまして、今ここが「白水uブックスフェア」をやっています。わたしは、この「白水uブックス」から刊行されているがすごく好きなのですが、ここは海外小説やエッセイなどを中心に、おもしろいがたくさん揃っています。 渋谷のBook1stでは、ちいさなスペースでしたが、平積みでフェアを展開していて、そこでわたしは、柴田元幸さんの「生半可な学者」というエッセイを買いました。今でこそ、「妄想で作りあげた架空の世界をすごくていねいに説明するエッセイ」など書いてしまうあなどれないおっさんですが、88年から91年という時期に書かれたこのを読んでみると、エッセイの筆致は若々しく、三十代前半にして、翻訳家としても、また文章家としても、すでに非凡な才能があったことがわかります。やっぱり翻訳家の人たちってエッセイがおもしろいんだよね。この

    白水uブックスフェア応援企画 夏の読書六選 - 空中キャンプ
    koutaki
    koutaki 2008/07/10
  • 空中キャンプ - 「ライムスター宇多丸のマブ論CLASSICS」/宇多丸

    koutaki
    koutaki 2008/07/07
  • 空中キャンプ - スライは元気なのか

  • 「空中スキップ」/ジュディ・バドニッツ - 空中キャンプ

    koutaki
    koutaki 2008/06/17
  • 2008-03-16 「魔法にかけられて」を見たゼ!- 空中キャンプ

    歌舞伎町にて。ディズニー作品。おもしろかったです。すごくたのしかった。ディズニー作品のセルフパロディが徹底していて、ほとんど逆側くらいまでつき抜けてしまっている。ヒロインとか、完全に「ばかな子」扱いなんだよな。その扱いのひどさがおかしくてわらってしまう。あー、これおもしろいなー。おとぎ話の世界(まんがで描かれている)から、現代のニューヨーク(実写)へ迷い込んでしまうおとぎ話の住人たち、という話。 おとぎ話の最後はかならず、"and they lived happily ever after"(そしてふたりはいつまでもしあわせに暮らしました)という言葉で締めくくられる。人々がいつまでもしあわせに暮らしていく世界。幸福が、記念写真みたいに止揚したままぜったいに変わらない世界。お姫さまが現代の世界にまぎれこみ、そこで否定されるのは、服装のおかしさやふるまいの奇矯などではなく、"happily e

    2008-03-16 「魔法にかけられて」を見たゼ!- 空中キャンプ
  • 「ペット・サウンズ」/ジム・フジーリ - 空中キャンプ

    ビーチ・ボーイズの最高傑作である「ペット・サウンズ」を題材に書かれたテキスト。著者のジム・フジーリは米小説家で、ほんらいはミステリ小説を書いている方です。とてもおもしろく読めた。ビーチ・ボーイズ*1というバンドのマジックを、きわめて詩的にテキストへと落とし込んでいるあたりにはぐっときました。装丁には「ペット・サウンズ」のジャケットが転用されている。これがちょうおしゃれ! 日語訳は村上春樹がおこなっています*2。 わたしももちろん「ペット・サウンズ」はだいすきなのだが、なにか特別なできごとがあったときにだけ聴こうとおもって、ふだんはなるべく聴かないようにしている。なんというか、もったいなくて聴けないのだ。たとえば、仕事帰りにひとりで牛丼をべて、コンビニでなんとなく雑誌を立ち読みしてから部屋に戻ってくるような日に、「ペット・サウンズ」が聴けるだろうか。なにしろそこには、イノセンスや憧れや生

    「ペット・サウンズ」/ジム・フジーリ - 空中キャンプ
  • デリカシー - 空中キャンプ

    なにしろデリカシーはたいせつである。この世の中、なにがいやって、デリカシーのないやつだとおもわれるのは、いちばんいやだ。よってわたしも、「デリカシーだいすき!」「はい、デリカシーいっちょう」という殊勝な気持ちで日々をすごしていくようにしているし、あらためて世間を見回してみても、むしろデリカシーのない人を見つける方がむずかしいとすらいえる。触れてはいけない話題、そっとしてあげた方がいいこと。そうしたイシューには、きめこまやかなデリカシーを持って臨む。それがきちんとしたオトナというものだ。 たとえば、あなたの職場にゾンビの新入社員が配属されたとする。そこでデリカシーのない人は、ゾンビへのあいさつもそこそこに、「あの、からだのいろんなとこから、膿がでちゃってますけど」とか、「男性の人肉と女性の人肉って、やっぱり味が違うものなんですかね?」等のくだらない質問をしてしまう。あー。これでは、いくらゾン

    koutaki
    koutaki 2007/11/09
    最近賑やかなあの話題へ、洗練されたやり方のレスポンスかな、と勝手に受け止めた。いや全然違うかもだけど。トラックバックを送ることだけが言及ではない
  • 「のはなし」/伊集院光 - 空中キャンプ

    伊集院光のエッセイ80をまとめた新刊。いやー、これはおもしろい。声だして笑ったなー。職のモノ書きでも、ここまで笑える文章を書ける人はなかなかいないのではないだろうか。太田光もラジオで絶賛していましたが、たしかにこれはいい。渋谷パルコではさっそく平積みで売っていて、わたしはパルコでこのを買ったけど、あのおしゃれな空間は伊集院というキャラクターにまったくそぐわなくて実によかった。気がつくと、なんだかあっという間に読了してしまった。 このエッセイは、携帯電話会社がメールマガジンとして配信していた素材をまとめている。「週三回の配信、一度につき400字以上」というのが、連載の条件だったという。考えてみると、これはかなりしんどい。伊集院は、この連載を750回ほど続け、その中の80をよりすぐって一冊のにした。すごいよね、週三回のペースで750回続けるというのは(月に13回と仮定して、58ヶ月=

  • あらたなる声明 - 空中キャンプ

    「あのさー、もうすぐ声明だすことになったから」と、彼はいった。世田谷区のせまい1Kアパート。オリジンのバランス弁当をおいしそうべながら、かたわらに置いた2Lペットボトルの烏龍茶を、直で飲んでいる。彼と一緒に暮らしはじめて二年。すっかり日にもなじんでしまった。「俺、日人に生まれたらよかったな。日、ごはんうまいし、女の子かわいいしさ。男は、サウジアラビアの方がイケてるとおもうけど。サウジアラビアって服とかカッコわるいしねー。俺も学生服着たかったよ。そいで学生服デートするの。あはは」。僕は、声明のことが気になっていた。 「ちょっと、声明ってなに」と僕は訊いた。二年前、彼を居候させる条件はふたつあった。ひげを剃ること。そしてテロをやめること。タフな交渉の末に、彼はひげを剃り、テロをやめると約束した。じっさい、今の彼はテロとは無縁の生活を送っていた。ふたりでタイフェスティバルにいってグリー

  • 空中キャンプ - 「ラーちゃんのうそつき。」

  • 2005-06-17 - 空中キャンプ

    今、ビンラディンと暮らしている。あいつが俺の部屋に住むようになって、半年たった。それはまあ、最初にアルカイダから連絡があった時は、ずいぶんびっくりしたものだ。ビンラディンをかくまったりしたら、俺はいったいどうなるのか、想像がつかない。死刑になるかも。しかし、どうしても好奇心が先に立ってしまい、結局はビンラディンと俺、男ふたりが、世田谷のせまい1Kで暮らすことになった。 最初の問題は、あいつのひげのことだった。これはかなりもめた。ラディンは「剃らない」の一点張り。説得して剃らせるのもひと苦労だった。だいたい、あのひげを剃らずにいたら、「僕は、例のテロ事件でおなじみの、ご存じ、ビンラディンでございますよ」と宣伝して歩いてるようなもんじゃないか。おいこら、ひげを剃れ。そのくせ、近所のコンビニにふらふら出かけては、まるごとバナナを買ってきて、むしゃむしゃっていたりする。ふざけるなビン。つかまっち

  • 空中キャンプ:みんなホストになりたい

    わたしにはわかる。男はみんな、ホストになりたいとおもっていることを。「俺はちがうぞ」とか言わせない。男であれば全員が、やり手のホストみたいに女をたらしこみたいと願っている。そうに決まっているのだ。みなまで言うな。わたしにはわかっているのだからね。いいねえ、女たらし。「女たらし」って、「女をたぶらかして」を短くしたものかしら。たぶらかし。たらし。いずれにせよ語感がいいね。もて遊んでる感じが。わたしもどうにかたらしたくて、この夏も必死にがんばってきたのだけれど、気がつけばもう終戦記念日。夏が半分終わってしまった。もう海にはくらげがでるし、そろそろとんぼが飛びはじめる。ちょっと、もう。夏をどうするの。ここはホストに学ぼうとわたしは考えた。どうすれば女の子をたぶらかせるのかを学ぼうとわたしはおもった。 ホストについて興味ぶかいのは、「素の自分は大したことがない」と冷静に理解していることだ。彼らは自

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