お口の働き(口腔機能)は年齢とともに衰えることが分かっていて、年を重ねるごとに機能が衰えていきます。しかし、最近の調査で、シニアより若い人に噛む力(咀嚼力)の課題が浮き彫りになりました。その背景や対策を解説します。 若い人が、70代よりも「噛めていない」衝撃 30歳代の患者さんから4歳になったお子さんが誕生ケーキのロウソクを吹き消せなかったとの事で相談を受けました。その時の動画を観せてもらったのですが、お子さんは一生懸命に口を尖らせて「フーッ」と吹いているのに、ロウソクの火は消えないどころか揺らぎもしません。 これはお口の働き、特に唇の力が弱くて息を吹き出せていないためです。唇の力が弱いと、歯並びや噛み合わせが悪くなるなど、さまざまな影響があります。 お口の働き(口腔機能)は年齢とともに衰えていき、年を重ねると嚥下機能が衰えて「むせ」や「誤嚥」が増えてきます。ところが、このお子さんのように