長野市の長野ホテル犀北館で3日行われた第38期棋王戦5番勝負第1局(信濃毎日新聞社など主催)に合わせ、同ホテルにオークション対象として展示された将棋盤と駒、駒台が233万5000円で落札された。升田幸三、大山康晴の両元名人(ともに故人)が1958(昭和33)年に同ホテルで対局した第7期王将戦第7局で使われた一式。落札した松本市の自営業男性(74)が13日、入金した。 将棋盤の裏には数々の名勝負を残した2人の揮毫(きごう)があり、この男性は「将棋ファンの一人として歴史的な魅力を感じた」。スランプで無冠に陥っていた大山元名人が「大山時代」復活の足掛かりをつかんだ一戦といわれ、「棋譜からも熱戦だったことが分かる」と男性。来場者の間で「300万~400万円にはなるだろう」といった声も出ていたといい、「落札できて幸運だった」と振り返った。 オークションは2日の棋王戦前夜祭と当日の大盤解説会に合わ