光市母子殺害事件弁護団の弁護活動に、最初から違和感を持たなかったのかもしれない。 『ドラえもん』では、善意が周囲から誤解されて自暴自棄になった主人公が悪事を働こうとする話があれば、報復感情や事故で全世界の人間を消してしまう話もある。 さらに複数の大長編ドラえもんでは、主人公達は裁きの場に引きずり出され、人類代表として感情的な批難を受ける。 以下は、大長編ドラえもん『のび太と海底鬼岩城』中盤までのネタバレをふくむ話だ。 『のび太と海底鬼岩城』……海底環境の興味深さや怪談的なサスペンスで楽しませつつ、主題は当時の冷戦構造や核戦争を強く意識し、人類と人工知能との関係性まで視野に入った佳作だ。 その中盤において、ドラえもん達は海底人エルに命を救われる。しかしエルはドラえもん達を気絶させ、海底の市民権を与えつつも地上に帰ることを禁じた。 もっとも、海底人から見れば、地上人は戦争が好きな危険な存在なの