インターネットアクセスに不可欠な暗号技術。コンピューターの進化などで破られる可能性があるため、定期的により高い強度の技術に移行する必要がある。現在よく使われる暗号の中で、この期限が2030年に迫っているものがある。この移行に関連する問題を、暗号の「2030年問題」と呼ぶ。 インターネットアクセスで使われている暗号の1つ、暗号鍵の長さが2048ビットのRSA(RSA-2048)という技術がある。例えば、Webサーバーに使うTLS(Transport Layer Security)サーバー証明書に使われている。ところが、RSA-2048は2031年以降の使用を推奨されていない。RSA-2048が短時間で解読される可能性が高まるからだ。インターネットを安全に使うためには、2030年までにより強度の高い暗号に移行する必要がある。この移行に関連する問題が暗号の「2030年問題」である。 なぜ暗号は破