・私たちがやったこと 受賞作「体の贈り物」で知られる現代アメリカ作家のレベッカ・ブラウン短編集。7本の中から以下に印象に残った作品を3つ概要紹介。 表題作「私たちがやったこと」 「安全のために、私たちはあなたの目をつぶして私の耳の中を焼くことに合意した。こうすれば私たちはいつも一緒にいるはずだ。二人ともそれぞれ、相手が持っていないもの、相手が必要としているものを持っているのであり、二人ともそれぞれ、相手に何が必要なのか、相手をどう世話したらいいかが完璧にわかっているのだ。」 この本に収められた連作はどれも満たされない愛、すれ違う愛、ほどけていく愛を幻想的に描いている。甘くはない愛のおとぎ話といった感じ。現代的。 レベッカ・ブラウンはレズビアン作家として知られている。作品には中性的なセクシュアリティの登場人物が多くて、読んでいて「この主人公は男かな、女かな」と明確な記述がでるまで落ち着かない