インドのスタートアップ企業は、豊富なIT人材、開発力の高さが魅力であり、世界のトップ企業からの出資を呼び込む〔6月10日記事(1)参照〕。一方、スタートアップが成長するためには、資金のみならず、技術、経営、人材など多面的な支援やイノベーションを生み出しやすい事業環境が必要だ。インドでは、南部カルナータカ州の州都ベンガルールを中心に、イノベーション・エコシステムが急速に発展してきている。連載の2回目は、当地のエコシステムをうまく活用する欧米多国籍企業の事例や、スタートアップを成長させる仕組みであるアクセラレーションの事例を紹介する。 ハッカソン開催で人材発掘、連携も模索 インドの優秀な人材や有力なスタートアップを探す有効な手段の1つが、「アイディアソン」や「ハッカソン」だ。クリエイターやエンジニアたちが集結し、企業各社が提示した課題設定をもとに、一定期間内に新しいアイデアを創出し、または共同