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ブックマーク / davitrice.hatenadiary.jp (61)

  • 「表現の自由」の滑りやすい坂道? - 道徳的動物日記

    2019年の日のネット論壇では、例年のごとく「萌え絵」や二次元キャラクターの性的表現、およびそのような表現を公共の場で展示することの是非、などなどが話題になった。 毎年のように繰り返されている論争であり、今年も大して議論の進展があったように思われない。とはいえ、いくつかは有意義な記事が公開されたりもした。たとえば、社会学者の小宮友根氏が現代ビジネスに公開した記事では、萌え絵を問題視する主張の理路について比較的わかりやすい文体で丁寧に説明されていたと思う。 gendai.ismedia.jp だが、萌え絵「擁護」側の人たちはこの記事の内容にも満足いかず、全否定している人が大半であるようだ。 私としては、そもそも、心情的には萌え絵「批判」側にほぼ同意している。しかし、自分なりにこの問題について少しは考えたいと思って、先日にはミルの『自由論』を読んだし、今回は『「表現の自由」入門』を読んだ次第

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  • 「負の性欲」論についての雑感 - 道徳的動物日記

    gendai.ismedia.jp ↑ この記事に関する雑感。 ・この記事では「負の性欲」という概念がさも画期的な発明であるかのように大げさな言葉で説明されているが、実のところ「負の性欲」が指し示す現象はこれまでにも俗流の男女論や恋愛心理学で散々言われてきたものだ。 つまり、「男は加点方式、女は減点方式」というアレだ。この言葉でググれば俗流の男女論や恋愛アドバイスを提示しているWEBページがいくらでも見つかるし、上記の記事と同じように進化論を持ち出してこの理論を補強しようと試みるページもいくらかある。 そして、一般論やステレオタイプが往々にしてそうであるように、大方の男女の行動や価値評価については「男は加点方式、女は減点方式」は当てはまる部分があるかもしれない。さらに、それらの行動や価値観の背景には進化的な影響もある程度は存在するだろう。 しかし、当然のことながら、すべての男女にこのステレ

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  • グレタさん問題についての雑感 - 道徳的動物日記

    www3.nhk.or.jp この一週間、グレタ・トゥーンベリさんの演説に関しては、グレタさん擁護派〜中立派の立場の人たちの幾人かが「批判派も擁護派も、彼女の"16歳の女子高生"という属性にばかりこだわり、彼女の発言の中身を見ていない」という旨のコメントをしているのを見かけた。 しかし、彼女のスピーチで指摘されている論点自体には、取り立てて目新しい点や感心できる点があるようには思われない。地球温暖化のリスクの試算、いまから対応しなければ将来世代がツケを払うことになること、現時点の対応が不十分であり各国の指導者の多くが問題から目を逸らしていること、いずれの論点もおおむね正確であると私は判断するし、同意もする。…だが、言うまでもなく、これらの論点は地球温暖化を危惧している人たちがずっと指摘し続けきたことだ。 今回の彼女のスピーチの最大の注目点は「温暖化問題のデメリットを受けることになる将来世代

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  • 「自己責任論」を批判するのはいいけれど…(読書メモ:『高学歴女子の貧困』) - 道徳的動物日記

    学歴女子の貧困 女子は学歴で「幸せ」になれるか? (光文社新書) 作者: 大理奈穂子,栗田隆子,大野左紀子,水月昭道 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2014/02/18 メディア: 新書 この商品を含むブログ (14件) を見る 貧困状態にある高学歴女性が現状を綴る私的なレポートやエッセイ的な文章と、高学歴な女性が男性よりも貧困になりやすい構造や女子と高等教育との歴史などについての分析を行う文章などが混在する。 タイトルは「高学歴女子」に的を絞っており、女性ならではの苦労や制度的・慣習的な障壁について書かれている部分が書のメインとはなっているのだが、博士号の取得のしづらさや研究職への就業の困難さなど、男女問わず高学歴全般に関わる問題も扱われている。そういう点では、生活や就労に苦しんだことのある高学歴男性であっても、我が身のことに引き付けながら読めるかもしれない。 博士課程に進

  • 進化心理学はなぜ批判されるのか? - 道徳的動物日記

    quillette.com 上記のQuilletteの記事を要約紹介しつつ、雑感を書く。…というか、ダラダラと長ったらしい記事なので、思い切って要点や特徴的な点だけ紹介する。 上記の記事では、デビッド・バスとウィリアム・フォンヒッペルという二人の進化心理学者が行った、"社会心理学者たちが進化心理学について抱いている認識"についての調査が参照されている。この調査によると、動物のみならず人間について進化心理学を適用することについては、社会心理学者たちの意見は分かれているそうだ。ダーウィンの進化理論が真実であることや、人間の様々な身体的特性が進化の産物であることにはほぼ全ての社会心理学者たちが同意しているのだが、身体のみならず心理や精神についても進化論を適用することに関しては、かなり賛否が分かれるのである。 進化心理学に批判的な社会心理学者たちは、宗教的信念や「人間は他の動物に比べて特別だ」とい

    進化心理学はなぜ批判されるのか? - 道徳的動物日記
  • 「動物はおかずだ」デモに関して(1) - 道徳的動物日記

    仕事の休憩時間に取り急ぎ書いた) 上記の記事に関して、まず気になったのは以下の箇所。 「しかし「動物はごはんじゃないデモ行進」は、自らが肉を忌避するだけでは飽き足らず、他者の権利や自由を否定し肉の撲滅を目論んでいる。」 「憎むべきは、ヴィーガンという生き方を選んだ人間ではない。他者の権利や自由を踏みにじる行為である。」 一般的に言って、ある社会で行われる権利運動とは「その社会で認められていない、ある属性のある種の権利を、認めさせるように要求する運動」と言えるだろう。 過去のアメリカで行われた奴隷制廃止運動であれば、奴隷とされている人々(黒人)が自由に生きる権利や財産を持つ権利などを要求させる運動であった。サフラジェット運動は女性の参政権を要求する運動であったし、「子どもが親から虐待されない権利」や「子どもの自己決定権」なども子どもの権利運動の結果として認められていったものだ。 そして、「

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  • オルタナ右翼とソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー - 道徳的動物日記

    quillette.com Quilletteというサイトに掲載された記事を紹介。 「社会正義左翼とオルタナ右翼:我らの分断された新世界」 by ベン・シックススミス あなたがの写真や料理レシピやヌード写真以外のことをインターネットで調べた経験があるなら、現代政治における2つの極端な運動を知っているかもしれない。「社会正義」左翼(“social justice” Left )と「オルタナ右翼」( “Alt-Right”)だ。どちらの運動も大半はインターネットで行われており、左翼と右翼のイデオロギーのアイデンティティ主義的な要素(identitarian elements)を極端な形で体現している。どちらの運動も、文化戦争気で行おうとしているのだ。 先に登場したのは社会正義左翼の方だ。社会正義左翼は反-人種差別的な関心とフェミニストLGBTQ的な関心を融合させたものであり、特定の一

    オルタナ右翼とソーシャル・ジャスティス・ウォーリアー - 道徳的動物日記
    laislanopira
    laislanopira 2018/09/22
    右も左も、「ネットで真実」
  • アニマルライツとフェミニズム - 道徳的動物日記

    The Feminist Care Tradition in Animal Ethics: A Reader 作者: Josephine Donovan,Carol J. Adams 出版社/メーカー: Columbia Univ Pr 発売日: 2007/11/01 メディア: ペーパーバック 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログを見る ヴィーガンフェミニズム論争とは何だったのか ・上記のSutaro氏の記事にも書かれているように、Twitterにてフェミニストのシュナムル氏が「ハーゲンダッツをべた」という旨の発言をしたことに対して、ヴィーガンのRac氏が「フェミニストなのに乳製品を肯定するのか」と批判しことをきっかけに、ヴィーガニズムとフェミニズムに関わる議論がにわかに巻き起こったようだ。その議論にはいわゆるTwitter論客も多数参加していたようだが(そして、その大

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  • 「かわいそうランキング」についての雑感 - 道徳的動物日記

    一年くらい前から、Twitterやはてブなどで「かわいそうランキング」という単語を目にする機会がある。TLなどに流れてくるのをざっと見た感じでは、「反ポリコレ」「反フェミニズム」、「弱者男性論者」といったクラスタの人々が特によく用いる単語であるようだ。「かわいそうランキング」という言葉のそもそもの提唱者は白饅頭氏であるようだが(有料記事であるため私は未読)、白饅頭氏の議論をまとめた街河ヒカリ氏の定義によると、「かわいそうランキングとは、弱者救済の優先順位や弱者救済にかける質量が決定されるときに使われる序列であり、人から「かわいそう」という感情を抱かれる弱者ほど上位に置かれ、「かわいそう」という感情を抱かれない弱者ほど下位に置かれる。また、かわいそうランキングには人の認知バイアスが伴う。」という現象や概念を指す単語であるらしい。 人々が弱者を救済する運動を行う際や社会問題について考慮する際、

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  • 「ブルジョワ文化」が失われたことがアメリカの社会問題の原因? - 道徳的動物日記

    www.philly.com 今回紹介するのは、Philly.comというサイトに掲載された、ペンシルヴァニア大学のロースクールの教授であるエイミー・ワックス(Amy Wax)とサンディエゴ大学法学部の特別教授であるラリー・アレクサンダー(Larry Alexander)による「ブルジョワ文化の破綻の代償(Paying the price for breakdown of the country's bourgeois culture)」という記事。 この記事の冒頭では、現代のアメリカに存在する様々な問題が羅列されている。仕事に就けるような資格を持っている人が少なすぎること、労働力年齢にある男性で実際に仕事に就いている人の割合は大恐慌時代並みの低水準であること、オピオイド系鎮痛剤中毒の蔓延、殺人や暴力犯罪の増加、婚姻していないカップルのもとに生まれたりシングルマザーによって育てられる子供の

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  • 女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記

    昨日にアップしたGoogle社員による「反多様性メモ」についての記事では「一般的に、女性は男性よりも数学やソフトウェア・エンジニアリングに対する関心が低い傾向にある」「Googleの社員やソフトウェア・エンジニアの大多数が女性であることの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生得的な違いがあるためだ」という論点を扱った。 それに関連して、「哲学を専攻する学生や哲学の博士号を取得する院生に女性が少なく男性が多いことの原因は、男女差別ではなく、興味関心の対象に男女間で生物学的な違いがあるためだ」という趣旨の主張を行っている記事を紹介しよう。 heterodoxacademy.org https://www.aei.org/articles/does-philosophy-have-a-woman-problem/ Heterodox Academyに掲載されたこの記事は、女性哲学者

    女性哲学者が少ないのは、哲学が女性差別的であるから? - 道徳的動物日記
  • Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記

    jp.reuters.com www.bbc.com やや時機を逸している感はあるが、今更ながら、Google社員のジェームス・ダモアが社内文書にて男女の生物学的性差などを論じながらGoogleの多様性制度を批判したために解雇されてしまった事件について、軽く英語記事を紹介してみようと思う。 www.nydailynews.com まず紹介したいのは、倫理学者のピーター・シンガーが8月10日に発表した「なぜGoogleは間違っているか:ジェームス・ダモアが社内文書のために解雇されたことは正当なのか?」という記事。 ダモアの文書についてのシンガーは以下のようにまとめている: ・まず、ダモアの文書は「一部の種類のジェンダー・ステレオタイプには、その根拠となる理由が実際に存在する」ということを論じている。具体的には、男性と女性とを比較すると女性の方には「他人に対して関心を抱きやすい」「分析を行った

    Google社員の「反多様性メモ」の内容は間違っていたのか? - 道徳的動物日記
  • ゆらぎ荘騒動についての雑感 - 道徳的動物日記

    togetter.com ↑ 最近話題になっているこの騒動について。 騒動の発端となったのは、以下の2つのツイートであるようだ。 ジャンプ開いたらいきなりこれだった。成人コミックかと思うよ…。 公式の人気投票でキャラをここまで無意味に裸に剥いて、記号のように全員に恥ずかしがる表情をさせて、それが巻頭カラーだなんて、内容のある作品を描く意味なんてなくなるんじゃないか。 pic.twitter.com/OTDIQKyru4 — 中 (@kanakanakana35) 2017年7月4日 息子には少年ジャンプは読ませない。息子をもつ保護者の皆さん。少年ジャンプ編集部に抗議を。どうかと思うよ https://t.co/1psGZaRmDo — 弁護士 太田啓子 (@katepanda2) 2017年7月4日 私が見た範囲では、下のツイートに対しては「漫画作品に対するエロ表現の規制を求めている」と見

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  • 男性はなぜ孤独であるのか(トマス・ジョイナー『Lonley at the Top』) - 道徳的動物日記

    以前に趣味で読んだ洋書の内容を紹介するシリーズ。今回の記事には自殺の話題が含まれているので、読む際には注意してほしい。 Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success 作者: Thomas Joiner Ph.D. 出版社/メーカー: St. Martin's Press 発売日: 2011/10/25 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 今回紹介する『Lonely at the Top: The High Cost of Men's Success』の著者トマス・ジョイナー(Thomas Joiner)はアメリカの心理学者で、自殺とその予防について専門的に研究している人だ。『なぜ人は自殺で死ぬか(Why People Die by Suicide)』などの著作がある。一般向けに書かれたであるが、ジョイナー自身が自殺

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  • 人文学は何の役に立つのか? - 道徳的動物日記

    (2020/12/10 追記) この記事で行なった議論を大幅に改訂したものを、晶文社スクラップ・ブックの連載で発表した。どちらかといえば、この記事ではなくそっちを参照してほしい。 s-scrap.com 近年、「学問は役に立つのか?」「人文学を学ぶ意味はあるのか?」「利益を上げない学問に税金を投入する意味はあるのか?」みたいなことが言われることが多くなっているような気がする。大体の場合、やり玉に挙げられるのは人文学や文系の科目全般だったりする。 私は学生時代に人文系の学問を専攻していたし家族にも人文系の大学教授がいるのでわかるのだが、人文系の大学教授の大半は、「人文学は役に立つのか?」あるいは「お前のやっている学問は何かの役に立つのか?」ということを問われると憮然としたり心外だと言わんばかりに憤ったりする。それで「役に立つかどうかという理由で学問をやっている訳ではない」「何かの役に立つから

    人文学は何の役に立つのか? - 道徳的動物日記
    laislanopira
    laislanopira 2017/03/31
    社会にとって何が一番良いかを考えるのは人文学。科学技術や仕事のスキルなどは使いようによっては暴走して人を傷つける
  • 「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ  - 道徳的動物日記

    http://www.nytimes.com/2016/11/20/opinion/sunday/the-end-of-identity-liberalism.html 今回紹介するのは、ニューヨークタイムスに掲載されたマーク・リラ(Mark Lilla)の記事。リラは政治科学者兼歴史学者であるらしく、政治的立場としては左派であるようだ*1。今回の大統領選挙の後では、アメリカでは「アイデンティティ・ポリティクス」という単語とそれを批判する言説を目にする機会が増えており、この記事もそのような言説の内の一つ。 「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ アメリカが多様性のある国になったことは自明である。そして、その多様性は眺めていて美しいものでもある。他の国から訪れた人たち…特に、異なる民族集団や信仰を取り入れることに困難を抱えている国から訪れた人たちは、アメリカ人たちがそれを

    「アイデンティティ・リベラリズムの終焉」by マーク・リラ  - 道徳的動物日記
    laislanopira
    laislanopira 2016/11/24
    "大学生になった彼らの多くは、政治的な言説は多様性に関する言説だけで充分だと思っている。そして、彼らは階級や戦争や経済や公益といった普遍的な問題についての意見を衝撃的なまでに持っていないのだ。"
  • 「ドナルド・トランプと、社会科学の失敗」 by ユリ・ハリス - 道徳的動物日記

    quillette.com 今回紹介するのは Quillette というサイトに掲載された、ユリ・ハリス(Uri Harris)という経済学者?の記事。アメリカ大統領選挙にてドナルド・トランプが勝利した理由について社会科学的に分析している記事…ではなくて、トランプの大統領当選を予測できなかった(そして、当選した理由を科学的に説明することもできない)社会科学をこき下ろす記事である。こき下ろされている側の社会科学の具体例がないのでちょっと藁人形論法っぽい感じはあるが、この記事の数日後に掲載された Part 2 では実際の論文を取り上げて具体的な批判を行っているので気になる人はそっちも参照してほしい*1。 「ドナルド・トランプと、主流派社会科学の失敗」 by ユリ・ハリス 先の大統領選挙におけるドナルド・トランプの勝利は多くの人々にショックを与えた。世論調査、メディアに出演する専門家たち、そして

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  • 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン  - 道徳的動物日記

    The sociological religion of no biological differences between the sexeswhyevolutionistrue.wordpress.com 昨日に引き続き、進化生物学者・無神論者のジェリー・コインのブログからまたまた記事を紹介。 「性別間の生物学的な差異は存在しない、という社会学者たちの宗教」 by ジェリー・コイン アカデミック業界にはタブーであって自由な議論を行えない二つの論点が存在する、ということを私は生物学者として学んできた。第一の論点は「人種」…または、人口間の遺伝的な差異である。文化人類学者たちは、人種は「社会的に構築された」と言う。たしかに、それぞれの人種を明確に区別することのできる有限数は存在しないのだから、その限りにおいては文化人類学者たちの主張にも真実は含まれている。しかし集団間には遺伝的な

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  • 倫理学と進化、客観的な道徳的真実の存在などについてのピーター・シンガーの文章

    2016 - 06 - 25 倫理学と進化、道徳的真実の実在などについてのピーター・シンガーの文章 今回紹介するのは 倫理学 者の ピーター・シンガー がABC放送局のホームページに6年前に掲載した文章。1981年に発表されたシンガーの著書『拡大する輪: 倫理学 、進化、道徳的進歩(Expanding Circle: Ethics, Evolution, and Moral Progress)』が出版から30周年で新版が出たことを記念する的な文章。 記事のタイトルとは裏腹に、進化論について書かれているのは前半と終盤のわずかな範囲で、シンガーの 倫理学 的立場の変遷についての話が主となっている。 哲学的な話なので翻訳には全く自信なし。 www.abc.net.au 「 倫理学 と進化:『拡大する輪』出版から30年」 by ピーター・シンガー 「 社会生物学 」という単語はE・O・ウィルソンが

    倫理学と進化、客観的な道徳的真実の存在などについてのピーター・シンガーの文章
  • 「私たちは道徳的に賢くなっているのか?:IQの上昇、暴力の減少、経済的リベラリズムの関係」 by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記

    reason.com 今回紹介するのは、心理学者で疑似科学批判者で無神論者のマイケル・シャーマー(Michael Shermer)が Reason.com というサイトに掲載した「Are We Becoming Morally Smarter?」という記事。 シャーマーは昨年に『 The Moral Arc: How Science and Reason Lead Humanity toward Truth, Justice, and Freedom (道徳の弧:科学と理性はいかにして私たちを真実と正義と自由に導くか)』というを出版している*1。副題の通り、人々が科学的・理性的な思考方法を身に付けるにつれて、他人に配慮した道徳的な思考もするようになったり、正義などの抽象的な概念を理解したり、宗教の権威を否定したり、民主主義などが普及したりして、暴力が減少してより多くの人々に権利や自由が認

    「私たちは道徳的に賢くなっているのか?:IQの上昇、暴力の減少、経済的リベラリズムの関係」 by マイケル・シャーマー - 道徳的動物日記