ネット界隈にいるクトゥルフ神話TRPGプレイヤーであれば「SANチェック」という言葉が広まっていることは承知であると思う。しかし興味深いことに、「〈正気度〉ロール」を指す「SANチェック」という言葉は、クトゥルフ神話TRPG(以後6版と呼ぶ)と新クトゥルフ神話TRPGのどちらのルールブックにも書かれていないのだ。 この言葉が広まった理由は明白で、ニコニコ動画に数多く投稿された6版のリプレイ動画の影響である。大半のリプレイ動画ではなぜか「SANチェック」という言葉が用いられる。現在はリプレイ動画よりもライブ配信にシフトしているが、クトゥルフ神話TRPG群の流行を牽引しているプレイヤーの多くが動画勢だというのが、この言葉が広まっている理由だろう。 最近 Charaeno という探索者シートサイトを製作したのだが、そこでは「ルールブックに準拠する」という点を非常に重視した。確認のためにルールブッ
![「SANチェック」という言葉の源流を紐解く|酒田 シンジ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/6130cadf357426ab4853cc72605c1b7c078d77ea/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F52027136%2Frectangle_large_type_2_3d57445c586ff2e55e920e8d3e51c759.png%3Ffit%3Dbounds%26quality%3D85%26width%3D1280)