この連載では、先が見えない「暗闇プロジェクト」を担当するマネジャーにとって参考になりそうなヒントやノウハウを紹介している。 前々回(現場に行かずにマネジャーが危機の予兆をつかむ方法は存在する)と前回(「役割分担をはっきりさせよう」、メンバーがこう言い出したら危機のサイン)では、危機の兆候を察知するためのセオリーを紹介した。今回も、関連した二つのセオリーを説明する。 セオリー1 「できる、できない」と「やりたい、やりたくない」の議論を混同しない マネジャーが「扱いにくいな」と感じる部下や後輩はどこにでもいる。IT企業に勤めるG氏はその一人だ。 G氏はこれまで複数のプロジェクトに携わってきた。ブロジェクトの規模や内容はそれぞれ異なるが、共通しているのはどのプロジェクトでもマネジャーがG氏に手を焼いたことだ。依頼された仕事にとにかく難癖をつけたがるのである。 「このタスクにこれだけの時間がかかり