ブックマーク / book.asahi.com (14)

  • 「ジェンダー格差」/「フェミニスト経済学」 男女格差はもう正当化できない 朝日新聞書評から |好書好日

    … 「ジェンダー格差」 [著]牧野百恵/「フェミニスト経済学」 [著]長田華子、金井郁、古沢希代子 なぜ、男女の違いが格差につながるのか。経済学男女格差の不透明さを理解しようとする書籍の出版が相次いでいる。 ここで「経済学」を強調するのには理由がある。いわゆる統計的差別を合理的と解釈したのは(労働)経済学。脳や身体の構造、性格の違いで男女格差を説明したのも(行動)経済学。現実に差別があるならば、差別したい人が損をしてまでも差別するからだと考えたのも経済学だ。結局、男女差別の合理的解釈を示してきたのは経済学なのであって、逆に言えば、経済学男女差別を合理的に説明できなくなったとき、男女差別を正当化する論理の多くは根拠を失う。 『ジェンダー格差』は、開発経済学を専門とする著者が、最近の論文を集めて紹介した新書だ。進学や結婚出産など、重要なタイミングで発生する男女格差の原因を追究したものを取り

    「ジェンダー格差」/「フェミニスト経済学」 男女格差はもう正当化できない 朝日新聞書評から |好書好日
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    maeda_a 2023/11/30
    事実を「合理的に説明」することが規範として「正当化する」ことになるん?
  • 大学改革のゆくえ 裾野広い人材育成で好循環を 明治学院大教授・石原俊|好書好日

    10兆円規模の大学ファンドの最終まとめ案を議論する国の総合科学技術・イノベーション会議の専門調査会のメンバーら=昨年1月 さる6月、国は世界水準の研究力を目指す「国際卓越研究大学」(卓越大)の候補を事実上、東大・京大・東北大の3校に絞った。今秋に最終認定される卓越大には、10兆円規模の大学ファンドの運用益から、年間数百億円もの助成が行われる。卓越大制度は戦後日の大学史上、1991年の一般教養課程廃止と「大学院重点化」、2004年の国立大学法人化に続いて、3度目の大改革にあたる。30年以上も大学改革が続いてきたわけだが、その結果は芳しくない。 2度目の大改革では「選択と集中」の旗のもと、国から国立大への定常的給付金(運営費交付金)が削減され、プロジェクト型の時限付補助金(競争的資金)が増額された。だが安定して人件費に使える予算が減ったために、教職員の非正規率が増加し、これが1度目の大改革で

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    maeda_a 2023/08/10
  • 女性落語家の活躍、マンガの世界でも 末永裕樹・馬上鷹将「あかね噺」(第134回)|好書好日

    今年、最もメジャーなマンガ誌である「週刊少年ジャンプ」(集英社)で『あかね噺』(末永裕樹・馬上鷹将)という異色作が始まった。女子高生の朱音(あかね)を主人公にした“落語マンガ”だ。これまでも『どうらく息子』(尾瀬あきら、小学館「ビッグコミックオリジナル」連載)や『昭和元禄落語心中』(雲田はるこ、講談社「ITAN」連載)など落語マンガはあったが、少年誌では初めてではないだろうか。20年ほど前に同じく「少年ジャンプ」で連載され、全国の少年たちに囲碁ブームを巻き起こした『ヒカルの碁』(ほったゆみ・小畑健)を思い出した。近い将来、作を読んで落語家になったという人物も出てくるかもしれない。 二ツ目の落語家だった父・阿良川(あらかわ)志ん太が、「真打昇進試験」で審査委員長の阿良川一生(いっしょう)によって破門させられた。6年後、高校生になった朱音は「真打になって父の芸がすごかったことを証明する」ため

    女性落語家の活躍、マンガの世界でも 末永裕樹・馬上鷹将「あかね噺」(第134回)|好書好日
  • 日本のロック熱は女子の〝好き〟エネルギーが作ってきた 映画「ボヘミアン・ラプソディ」公開を機に振り返る|好書好日

    映画「ボヘミアン・ラプソディ」から©2018 Twentieth Century Fox 映画「ボヘミアン・ラプソディ」が公開されて話題だ。イギリスのロックバンド、クイーン、そのヴォーカルのフレディ・マーキュリーに焦点を当てた伝記映画。なるほどクイーンは映画が作られるにふさわしいスーパースターだが、1973年のデビュー当時は国では全く人気がなく、評論家たちにも大不評で「グラムロックの残りカス」とまで書かれたとか。残りカスって……どうよ? よもや半世紀後に伝記映画が作られるとは、書いた評論家も思わなんだろう。 クイーンのフィーバーは日から世界へ そんなクイーンを最初に注目し、人気を獲得したのは、実はここ日。しかも音楽雑誌の女性記者の先見の明からだった。その記者とは東郷かおる子。後に、音楽雑誌「ミュージック・ライフ」の編集長となるが、1973年当時はそこの1記者だった。 「ミュージック・

    日本のロック熱は女子の〝好き〟エネルギーが作ってきた 映画「ボヘミアン・ラプソディ」公開を機に振り返る|好書好日
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    maeda_a 2018/11/21
  • コミック・ブレーク (広告特集) : 〈マンガ今昔物語〉第79回 「人面動物」の恐怖! - 伊藤和弘 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

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    maeda_a 2017/03/15
    「ジンメン」というマンガは知りませんでした… ジンメンと聞くと,デビルマンのさっちゃんを思い出します.アレもトラウマものの話だった…
  • 三浦瑠麗「シビリアンの戦争」書評 文民統制に恐ろしい問いかけ|好書好日

    ISBN: 9784000258647 発売⽇: 2012/10/01 サイズ: 20cm/258,82p 「軍の暴走」は当に起きるのか。シビリアン・コントロールはどのように行われ、現代デモクラシーにおける平和はどのように維持されるべきなのか。「シビリアンの戦争」の存在を指摘… シビリアンの戦争 デモクラシーが攻撃的になるとき [著]三浦瑠麗 書は、ぼくたちが慣れ親しんでいる軍や戦争に関する基的な考え方に大きな疑問をつきつける。従来の発想では、軍人は戦争大好きだとされる。だから平和を愛する文民が彼らの活動を常に監視し、抑えなくてはならない。これが文民統制(シビリアンコントロール)の発想だ。 でも近年の多くの戦争の実態はちがう、と著者は指摘する。軍人たちは、戦闘で真っ先に死傷する立場だ。だから勝算のない無意味な戦争にはきわめて慎重だ。むしろ文民たちのほうが、独裁政権打倒とか対テロとか、

    三浦瑠麗「シビリアンの戦争」書評 文民統制に恐ろしい問いかけ|好書好日
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    maeda_a 2015/03/11
    「右傾化、軍事化を憂慮する人々の最も嫌う徴兵制に近い体制こそが、実は最も平和維持に有効では」
  • 「いちから聞きたい放射線のほんとう」書評 データを積み重ね、落としどころ提案|好書好日

    いちから聞きたい放射線のほんとう いま知っておきたい22の話 著者:菊池 誠 出版社:筑摩書房 ジャンル:技術・工学・農学 いちから聞きたい放射線のほんとう [著]菊池誠・小峰公子 [絵]おかざき真里/原発事故と放射線のリスク学 [著]中西準子 東京電力福島第一原子力発電所における甚大な事故発生から3年が経過した。事故は大量の論点を放出し、私たちはそれぞれの立場に分断された。再稼働やエネルギー基計画を巡っては、容認と反対のグラデーションの中でそれぞれの主張が続けられてきた。の安全、居住基準、除染目標などについてもまた、それぞれの「見積もり」をめぐる衝突が生じてきた。 現状を安全と捉えるのか。危険と捉えるのか。被曝(ひばく)への漠然とした考え方は、科学的な理解とはまた別に、各人の身体的な感覚と密接に結びつく。事故直後、聞きなれない言葉が氾濫(はんらん)する中、細かいことを知る前に、自分の

    「いちから聞きたい放射線のほんとう」書評 データを積み重ね、落としどころ提案|好書好日
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    maeda_a 2014/04/30
    「今に追いつくための菊池・小峰本。未来に踏み込むための中西本」
  • インタビュー : 期待が根拠、それがお金 経済学者の岩井・東大名誉教授 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    アベノミクスの下、「次元の違う金融緩和」で、世の中にお金があふれ始めた。株式市場はわき、景気が上向く兆しがでている。「期待」に左右される市場経済は、随分気まぐれにみえる。経済学者の岩井克人・東大名誉教授に、「お金と期待の関係」を聞いた。 ――人の期待はそんなにあてになりますか? 「実は、お金と期待の関係は、資主義の質にかかわる問題です。3年ほど前にベルリンであった『貨幣とは何か』を討議する学際的な会議に招かれたが、ギリシャ古典の権威の学者の発表が興味深かった。テーマは『なぜ古代文明の中で、ギリシャだけが私たちに近いのか』。ギリシャ悲喜劇は現代人にも感動を与え、民主主義の原型も、哲学も、現代につながる科学もギリシャでつくり出された。彼の答えは、公共的な討議の伝統でもアルファベットの使用でもなく、『世界史で初めて格的に貨幣を使った社会だった』というものでした。私のような経済学者が言うと我

    インタビュー : 期待が根拠、それがお金 経済学者の岩井・東大名誉教授 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    maeda_a
    maeda_a 2013/05/10
    貨幣の根拠としての期待とインフレ期待.いずれも「将来の貨幣の価値に関する人々の予測」と言い換えれば同様ということか.
  • 「円のゆくえを問い直す」書評 円高の害 異様な密度で考証|好書好日

    円のゆくえを問いなおす 実証的・歴史的にみた日経済 (ちくま新書) 著者:片岡 剛士 出版社:筑摩書房 ジャンル:新書・選書・ブックレット 1990年のバブル崩壊以降の日経済は、「失われた20年」とも言われる長期の経済停滞に陥った状態にある。円のゆくえを主軸に、日経済の過去・現在・未来を、緻密な分析から大… 円のゆくえを問い直す 実証的・歴史的にみた日経済 [著]片岡剛士 異様な密度の新書。企業が円高で悲鳴を上げる中、一面的な容認論も聞かれる。書は為替レートの根を解説、金位制から変動為替制への推移などの歴史をたどり、購買力平価やマンデル=フレミングなど為替の基礎理論を押さえ、近年の円高がなぜ有害かを堅実に説明。そして、理論的な理解をベースに、いまの円高の原因や、それが各種対応策でも改善されない理由が明快に説明され、根底にある今の日のデフレ経済という大問題へと議論が展開する。

    「円のゆくえを問い直す」書評 円高の害 異様な密度で考証|好書好日
    maeda_a
    maeda_a 2012/07/10
    「理論、歴史、政策と、これほど盛りだくさんの内容を、手抜きなしで新書につめこめたのは驚き。各種メディアの評論家や学者たちによる変な円高容認議論のおかしさもわかるし、円高にとどまらない経済全体への視…」
  • 獏さんのまんが噺 3 - 特集の本棚 - 本に出あう - BOOK asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    「獏さんのまんが噺」も、今回で3回目となりました。前回の『ポーの一族』『日出処の天子』特集は「ブック・アサヒ・コム」で連日のトップビューとなり、獏さんの古いSF仲間からも声援が届くなど、注目度の高さに驚いています。  3回目は満を持して獏さん原作のマンガ『陰陽師』の登場です。  『陰陽師』1(白泉社)より(C)夢枕獏 岡野玲子/白泉社  岡野玲子さんによるマンガと、獏さんの小説質的な違いは何か。『陰陽師』の秘密を獏さんが熱く語っています。     ◇  ゆめまくら・ばく 1951年、神奈川県小田原市生まれ。キマイラやサイコダイバーなど多くの人気シリーズを持ち、『陰陽師』『餓狼伝』など自作が元になったマンガや映画も数多い。『上弦の月を喰べる獅子』で日SF大賞、『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞を受賞。     ◇  過去の連載はこちら。第1回、第2回。 違う引き出しを意識的にあける ――獏先

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    maeda_a 2012/03/05
    「岡野玲子さんによるマンガと、獏さんの小説の本質的な違いは何か。」
  • 本の記事 : SF復興に中高年ファン結集 「SFファンジン」復刊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    作家・夢枕獏、マンガ家・めるへんめーかー、評論家・巽孝之などが参加したSF同人誌「SFファンジン」が刊行された。40年を超す歴史を持つ「科学魔界」「BAMU」「イスカーチェリ」のSF同人3誌が協力し、日SF勃興期のファンの姿が浮かんでくる座談会も収録している。 発刊のきっかけは、日最古のSF同人誌「宇宙塵」を発行してきたSF作家・翻訳家の柴野拓美が2010年に死去したことだった。提案者の巽は「『宇宙塵』からは多くの作家が輩出し、SFをもり立ててきた。中学生のころからSFファンだったぼくらも還暦前後となり、今度はぼくらがSFのために何かをする責任があると感じた」と話す。 表紙は早川書房の「SFマガジン」の表紙を創刊号から1968年まで担当した画家の中島靖侃(せいかん)が提供し、夢枕の戯曲やめるへんめーかーのマンガも収録されるなど、同人誌の枠を超えた内容になっている。 「SFファンジン」は

    本の記事 : SF復興に中高年ファン結集 「SFファンジン」復刊 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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    maeda_a 2012/01/25
  • 【レビュー・書評】創造的破壊―グローバル文化経済学とコンテンツ産業 [著]タイラー・コーエン - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    創造的破壊―グローバル文化経済学とコンテンツ産業 [著]タイラー・コーエン[評者]山形浩生(評論家)[掲載]2011年8月7日著者:タイラー・コーエン  出版社:作品社 価格:¥ 2,520 ■文化は常に混合し変化する グローバリズムは地域文化を破壊し、低俗なハリウッド映画マクドナルドで世界を画一化する陰謀だ、といった議論は多い。だから外国文化の侵入を規制し、自国文化の衰退を防げ、と。 書は経済学の概念も援用し、そうした見方を実証的に否定する。文化は常に混合し変化する。「弱い」文化が「強い」文化につぶされる一方なんてことはない。大衆に迎合して低俗化の一途でもない。多くの文化保護論はむしろ不自由の強制。総合的に見てグローバリズムは多様化を促進しがちだ。そして自国文化保護の規制は、成功したためしがない。 文化保護論の根底にあるのは、明確な効用判断よりは価値観なのだ、と著者は指摘する。何が望

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    maeda_a 2011/08/09
  • 【レビュー・書評】:TPP亡国論 [著]中野剛志 - ビジネス書 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    TPP亡国論 [著]中野剛志[評者]森健(ジャーナリスト)[掲載]2011年4月3日著者:中野 剛志  出版社:集英社 価格:¥ 798 ■グローバル経済、冷静に論考 昨秋のアジア太平洋経済協力会議(APEC)直前、突如参加検討が発表された環太平洋経済連携協定(TPP)。関税撤廃など自由貿易を強力に推進する協定で、経済団体は賛成、農業団体は反対を表明した。それをもって製造業と農業の二項対立で同協定を見る向きが多い。だが、同協定はもっと根が深く、日経済にとってはかなり危うい内容のようだ。書を読むとそれが明確にわかる。 著者はまずTPPは国内総生産(GDP)比率で事実上、日米2カ国の自由貿易協定(FTA)に過ぎないことを示した上で、米国はなりふり構わぬ輸出強化策に出ていることを証明する。要は米国が自国経済を好転させる(日の財を奪う)ための施策の一つがTPPなのだ。 また、TPP推進の根拠

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    maeda_a 2011/04/07
    輸出=勝ち=相手の財を奪う?なんでこういう狂った発想が支持を得てしまうのだろう。
  • 【レビュー・書評】:子育ての経済学 [著]ジョシュア・ガンズ - ビジネス書 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    子育ての経済学 [著]ジョシュア・ガンズ[掲載]2010年9月26日[評者]勝見明(ジャーナリスト)■利害対立と交渉、親子間にも リストラと割り増し退職金に似た関係は、親と幼児の間のおむつ外しにも当てはまるようだ。高機能で快適なおむつはいざ外す段になると、親子間の利害が正面から対立する。そこでインセンティブ(動機付けの誘因)が必要になる。 メルボルン大学でミクロ経済学を教える著者がビジネススクールの講義で、インセンティブの失敗事例を自らの子育て体験から引いたところ、いちばん受けた。そこで育児上のジレンマの経済学的意味を説き、経済学の視点を学んでもらおうというのが書だ。 おむつ外しでは、ちゃんとトイレができたら菓子をあげるという契約を娘と交わした。すると娘はトイレにこもって何かをひねり出すまでテコでも動かなくなり、次いで1回では出し切らず、2〜3回に分けて出すようになった。 一方、習慣で

    maeda_a
    maeda_a 2010/09/30
    「ちゃんとトイレができたら菓子をあげるという契約を娘と交わした。すると娘はトイレにこもって何かをひねり出すまでテコでも動かなくなり、次いで1回では出し切らず、2〜3回に分けて出すようになった」
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