国際オリンピック委員会(IOC)が「重大な懸念を持っている」と改善を促してから約2カ月。2020年東京五輪のゴルフ会場、霞ケ関カンツリー倶楽部が女性の正会員に門戸を開いた。五輪憲章で人種、肌の色、性別などあらゆる差別を禁じているIOCは例外を許さない厳格な姿勢を貫き、個別の会場の課題に異例の介入をした。 IOCに限らず伝統的に男性が中心だったゴルフ場でも今月になって英国の名門ゴルフコース、ミュアフィールド・リンクスも女性に門戸を開くなど世界的にも男女平等の推進の流れは加速している。霞ケ関カンツリー倶楽部の定款に難があることは、13年の立候補ファイルの段階でも関係者に認識されていた。そんな中、同俱楽部が国際的な批判が強まるまで動き出さなかったのは潮流に鈍かったと言わざるをえない。