飲酒運転で懲戒免職は厳しすぎるとして、佐賀県立高校の元教諭の男性(39)が県教育委員会の処分取り消しを求めた訴訟で、県は11日、男性の請求を認めた福岡高裁判決を不服として最高裁に上告すると発表した。 5日の高裁判決は「摘発もされておらず、免職処分は懲戒権の逸脱、乱用だ」として1審佐賀地裁判決を支持し、県の控訴を棄却した。 県教委は「控訴審判決を認めれば、警察の摘発から逃れた者は懲戒免職処分を免れることになり、容認できない」としている。 判決によると、男性は平成18年7月、勤務先の高校の反省会で飲酒し、自動車の中で仮眠した後に運転して帰宅。途中でほかの車とトラブルとなり、警察に翌朝出頭し、その際の呼気1リットル中のアルコール濃度は0・07ミリグラムだった。行政罰や刑事罰は科されていない。