派遣で働く人の中には、正社員になりたくてもかなわず、派遣の仕事を転々としている人もいます。 九州地方に住む50代の女性は大学を卒業後、都内の外資系企業に正社員として採用されましたが、事業所の閉鎖に伴い、失業したことをきっかけに派遣で働くようになりました。 女性は、正社員になることを目指して貿易事務の仕事で実務経験を重ねながら英語を身につけ、為替についても学びましたが、就職の面接では派遣社員であることを理由に評価してもらえなかったといいます。 女性は「正社員の採用面接を受けても派遣でそこまでやれるわけないと言われた。正社員だったときより実力はあるのになかなか社会は認めてくれない」と話します。 女性は正社員になれないまま、20年余り派遣社員として働き続けました。 派遣された会社は10社以上に上り、女性の元には契約更新のたびに送られてきた書類が今も束になって残っています。 女性はその後、東京での