2002年度 慶應義塾大学 文学部 学士(人間関係学)論文 アムウェイ問題を通して見る現代社会 2002年11月, Web版 COCO 要 約 日本はマルチ商法の世界最大の市場といわれている。消費者が販売員となり、ネズミ算式に販売員を増やしていくマルチ商法は一般社会と極めて緊張関係の高い商法であり、消費者問題を扱う団体が常に注意を呼びかけている。しかし、その一方で、マルチ商法の販売員になる人が後をたたない現状がある。 マルチ商法の問題については法律面からのアプローチが多いが、日頃より「マルチ商法は悪徳商法」との認識を持ち、ネズミ講式の組織図を嫌悪していた人がマルチ商法を始めるにあたっては、何らかの点で価値観の転換があるものと考えられる。また、入会して熱心に販売員活動を行なう際に見られる組織への全人格的コミットメントは、周囲の人間と様々な軋轢を生んでいる。 私の卒業論文においては、こうし