国内の大手航空会社が3月末で国内線の機内オーディオサービスを終了したり、縮小したりする。座席の肘掛けのジャックにイヤホンを差し込み、音楽や落語などを聴くサービスで、約50年前から続いていた。機内でWi―Fiが整備されるなどデジタル化が進み、乗客は自身のスマートフォンで映像や音楽を楽しむようになり、利用が減っていた。日本航空はサービスを終了し、全日本空輸はプログラムをほぼ半分に減らす。 正確な開始時期は不明で、日航は1972年に国内線で運航したボーイング747に初めて機内オーディオサービスを搭載した。全日空と日航は機内で乗客に快適な時間を過ごしてもらおうと、邦楽や洋楽、クラシック、子ども向け音楽、NHKラジオ第1放送など8、9チャンネルを用意して内容を充実させてきた。それぞれオリジナルのチャンネルを提供し、落語の全日空寄席やJAL名人会は根強い人気がある。