2050年までに温室効果ガス排出「実質ゼロ」との国際公約を守るには、大企業に脱炭素の取り組みを促す排出量取引を有効に機能させる必要がある。「実質ゼロ」を表明した菅義偉首相(当時)=国会内で2020年10月26日、竹内幹撮影 企業に脱炭素を促す原動力になるのか。実効性が問われる。 排出量取引制度が始動した。1年間に排出できる二酸化炭素(CO2)の上限を企業ごとに定める。超過した企業には、下回った他社から排出枠を購入し相殺するよう義務づける。取引で穴埋めできなければ国に負担金を支払う。 枠を超えればコストがかかり、下回れば余った枠の売却益を見込める。脱炭素対策の優劣を企業収益に反映させるようにして、技術開発や投資を促す狙いがある。2005年から運用する欧州では対象企業の排出量が半減した。 日本は23年度以降、企業が自主的に参加する形で試行してきた。今年度から年間排出量10万トン以上の企業に参加

