「あなたとは違うんです」とは中華料理屋の壁のちょっと高いところに置かれたナショナル製14型テレビから飛び出してきたメガネをかけたちょっと偉そうなハゲの言葉で、僕はカウンター席で醤油ラーメンをズズッズーとすすりながらそれを聞いて「うわっ人間くせえオッサンだなあ」という感想しか出てこなかったのだけれど、後ろのテーブルでさっきまでパチンコ大負け選手権をしていたオッサンたちが一斉にハゲを罵りだしたのはなんだか可笑しかった。政治家としては、昔の全日本プロレスに喩えると打ち合わせにない投げっ放しジャーマンを喰らわせるようなもので、おいおい昨日のマットと違うことされても困るんだけど、聞いてないよって感じでお世辞にもほめられたものではないけれど、オッサンたちがパチンコでウン万円負けたこととはまったく別の次元の話だ。「最近パチンコでねーウゲッ」「今月いくらつぎこんでると思うんだーオエー」「馬もこねーウェ」オ