第二回 中島信一さん(仮名、43歳。広告代理店営業マン) 〜銀座や六本木ではタクシーがつかまらなかった、あの時代〜 クリスマスのホテルは半年前に満室! 「ロスジェネの僕がバブル期の浮かれた話を聞きまくる、という新連載を始めたんですよ!」 最近、40歳以上の知人に声をかけまくっている。この記事を懐かしがりながら読んでほしいし、できれば「次は私が出てあげるよ」と協力してもらいたいからだ。しかし、僕の周囲にいる人は怪訝な顔をすることが多い。 「バブル? 私は地味に働いていたよ。全然、恩恵を受けなかった。サラリーマンでお金があり余っていたのは、金融と不動産、それから広告代理店の人たちぐらいじゃない?」 まさに「あぶく銭」を扱う業界だ。そういえば、第一回目に出てくれた鈴木さんはインテリアデザイナーなので不動産関係だった。いずれは、「電力会社の元経理部長だけど銀座で遊びまくった」人が登場し