米国の投資銀行ゴールドマン・サックスが、調査リポートでBRICsを「命名」したのは2003年のことだ。ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国が今後急発展する国として注目されるというのがその内容である(参照リンク)。そのリポートではGDP将来推計がある。中国は2016年に日本を抜いて世界第2位に、2040年前後には米国も抜く。そしてインドは2030年前後に日本を抜き、2050年頃には米国に迫るという。 中国が日本を抜くのはおそらくもっと早い時期になるだろうし、為替レートで換算せず、購買力平価で換算するともうすでに抜かれているかもしれない。しかし問題がないわけではない。ゴールドマン・サックスのこのリポートでは、中国のカントリーリスクはおそらく計算に入っていない。中国という世界最大の人口を抱える国が、このまま政治的に今の形を保つことができるのか、政治体制が変わるとしたらその変化が「漸進的」なもの