ニューデリーで、欧州連合に反発してデモ行進するインドや周辺国のエイズ患者=2011年3月2日、杉尾直哉撮影 【ニューデリー杉尾直哉】欧州連合(EU)がインド産の安価な後発(ジェネリック)医薬品の製造・販売を制限しようとしているとして、インドと周辺諸国のエイズ患者約3000人が2日、インドの首都ニューデリーで抗議のデモ行進をした。参加者は「欧州の製薬会社の利益ではなく、我々患者の命を守れ」などと叫んだ。 ジェネリック薬は新薬の特許が切れた後に安価に生産される薬。インド産のジェネリック薬は途上国を中心に世界500万人以上のエイズ患者の治療に使われているとされ、インドは「途上国の薬局」とも言われている。だが、国際非政府組織(NGO)「国境なき医師団」などによると、EU側はインドとの自由貿易協定(FTA)交渉で「知的財産権保護」を理由に規制を要求しているという。 12年前に輸血からエイズウイルス(