前回の話の続きになります。 というのも、日常活動のあれからこれへと移る合間に、自然と夏休みの学校で墜死した子のことを考えてしまうからです。こういうのは大江健三郎が一時期好んで使った「悲嘆(grief)」という感情に近いのだろうなと思ったりもします。息子が行っている学校では2学期が始まる9月の初旬に体育祭があります。年に一度の生徒たちにとって最大の行事で、受験で忙しいはずの3年生が先頭に立って学校中が盛り上がります。報道によれば、亡くなったお子さんは、友達数人と、この体育祭の応援について相談するために教室に集まっていたそうです。仲のよい友達と楽しく盛り上がるうちに気分がハイになり、廊下で走る速さを競う遊びを始める。それが事故という結末に結びついた。そういうことらしいのです。それにしても、かわいらしいと思いませんか。夏休みに友達と体育祭の応援について相談する。ふざけて廊下を全速力で駆ける。高校