1. 文学に見る檸檬 まずは米津玄師自身が作品に影響を与えたと言及している 高村光太郎の「レモン哀歌」を見て行こう。 高村光太郎と妻の智恵子 この時、妻の智恵子は病魔に侵され、 認識も混濁しつつ 「死」に向かっている。死の床にてー わたしの手からとつた一つのレモンを あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ トパアズいろの香気が立つ なんとも鮮烈なレモンの香気。 その数滴の天のものなるレモンの汁は ぱつとあなたの意識を正常にした 死の直前に正気を取り戻す智恵子。 そうして智恵子は死を迎える。 写真の前に挿した桜の花かげに すずしく光るレモンを今日も置かう レモンは作者光太郎に「永遠の光」をもたらすものとなる。 文学といえば、 梶井基次郎もずばり「檸檬」という題の短編をものしている。 こちらは「死」に対し「檸檬」が更なる破壊力を発揮しているように思う。 梶井基次郎 主人公であり梶井基次郎自身でもあ
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