その時計台の名は「辰鼓楼」(しんころう)といいます。 木造で高さはおよそ13メートル。 兵庫県北部の豊岡市出石町にあり、出石城跡の石垣の上から、長年、町の人たちを見守ってきました。 今のような大きな時計が掲げられた姿になったのは、明治14年。 現存する日本最古の時計台として知られる、国の重要文化財、札幌市時計台が動き出したのと同じ年です。 市の教育委員会が建てた案内板には「札幌時計台とともに、日本最古の時計台として親しまれている」の文字が刻まれています。
中国政府は、中国のIT大手アリババグループや、テンセントの子会社などが独占禁止法に違反したとして罰金を科したと発表しました。中国政府は影響力を拡大する巨大IT企業への規制を強化していて、今回の処分もその一環とみられます。 中国政府は14日、中国のネット通販最大手アリババグループの投資会社とSNSなどを手がけるテンセントの子会社などが、独占禁止法に違反したとしてそれぞれ50万人民元、日本円でおよそ800万円の罰金を科したと発表しました。 発表では、各社が過去に行った事業買収について、独占禁止法に基づく申請を行わなかったとしています。 中国では、アリババグループやテンセントに代表されるIT企業が急速に成長し、影響力を拡大しています。 中国政府は、こうした状況に懸念を強めているとみられ、先月、IT企業による独占的な立場を利用した取り引きについて規制を強化する方針を打ち出しています。 また、アリバ
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた現金10万円の一律給付で、福島県天栄村が人口の5分の1にあたる1100人余りに10万円を二重に支払っていたことがわかりました。誤って支払った総額は1億円を超えていて、村が回収を進めています。 現金10万円の一律給付で二重払いのミスがあったのは福島県天栄村です。 村によりますと、18日、人口の5分の1にあたる1162人分の支払いを行った際、同じ口座に10万円が二重に振り込まれたということです。 18日午前に、担当した金融機関から二重の振り込みを示すアラームが出ているという指摘があったほか、複数の住民からも連絡があり、ミスに気付いたということです。 村で調べたところ、給付担当の職員が金融機関に対し、振込先のデータを登録したDVDを誤って2回渡していたということです。 誤って支払った総額は1億1620万円に上っていて、村は住民に謝罪するとともに、二重に支払われ
台風19号による被害を受けて、政府は、非常災害対策本部の会議を開き、安倍総理大臣は、浸水によって孤立した住宅からの被災者の救助や、安否が分からない人たちの捜索など、人命第一で、夜を徹して取り組むよう指示しました。 この中で安倍総理大臣は、「とにかく人命第一だ。浸水により孤立した住宅などからの救助や、安否不明者の捜索に全力で当たってもらいたい。現在、警察、消防、海上保安庁、自衛隊が11万を超える態勢で懸命な救出捜索活動を進めているが、夜を徹して作業にあたってほしい」と述べました。 また、安倍総理大臣は、河川の氾濫で浸水している地域について、国土交通省が派遣したポンプ車140台態勢で排水作業にあたっているとしたうえで、今後、態勢を増強して、浸水の解消に取り組むよう指示しました。 さらに、「各地の避難所では、数多くの人が不安な時を過ごしている。現地の具体的なニーズをしっかり踏まえつつ、水や食料、
アフリカの最も裕福な大富豪3人が保有する資産は、所得の少ないアフリカの6億5000万人の資産の合計を上回るとする報告書を国際的なNGOがまとめ、格差の解消に取り組むよう呼びかけています。 それによりますと、アフリカで最も裕福な大富豪3人の資産の合計は、288億ドル(およそ3兆800億円)に上り、所得の少ないアフリカの6億5000万人の資産の合計を上回ったということです。 中でも西アフリカのナイジェリアでは最も裕福な5人が保有する資産は299億ドルと国の予算よりも多かったほか、アフリカの富豪の資産の多くが租税回避地タックスヘイブンに渡り、年間140億ドルの税収入を失っていると指摘しています。 そのうえでアフリカ諸国の政府に対し、高所得者の税負担を増やすなど貧富の差を解消するための政策を取るよう呼びかけています。
アメリカ国務省は、中国が法律を恣意的(しいてき)に使ってアメリカ人を拘束するおそれがあるなどとして、中国に渡航する人に注意を呼びかけています。 それによりますと、中国では当局が法律を恣意的に使い、渡航したアメリカ人を容疑も知らせずに拘束するおそれがあると指摘しています。 また中国へ渡航したアメリカ人が出国を禁じられるおそれもあり、ほとんどの場合は、出国の間際に知らされ、いつまで足止めされるのか分からずに捜査を受ける可能性があると指摘しています。 アメリカ国務省は渡航先の安全度を4段階に分けて注意を呼びかけていて、中国は2番目に安全な「警戒を強めるべき地域」で据え置きましたが、去年までとは拘束や出国禁止の危険をさらに強調した点が異なります。 通信機器大手ファーウェイの副会長がカナダで逮捕されたあと、中国当局はカナダ人を相次いで拘束していて、報復ではないかという見方も出ています。 アメリカ国務
経団連の中西会長は19日東京都内で行った講演の中で、「春闘ということばをやめよう」と述べ、各企業の労使が賃上げを一律に交渉する今のやり方を見直すべきだとの認識を示しました。 さらに、新卒一括採用の見直しが議論されるなどこれまでの雇用慣行が変化していると強調したうえで、「春の交渉は、新年度からの雇用条件や給与水準を総合的に議論できるいい機会だが、そのような背景では、統一要求、統一回答という春闘で培われてきた慣習は成立しないのではないか」と指摘しました。 中西会長の発言は各企業の労使が賃上げを一律に交渉するやり方が今の時代にそぐわないとして見直すべきだとの認識を示した形で、来年の春闘に向けて一石を投じたい狙いがあるものとみられます。
ブラジルのリオデジャネイロにある国立博物館で2日、火事があり、200年の歴史ある建物がほぼ全焼し、2000万点以上あった収蔵品の多くが失われました。 博物館は1818年に、当時のポルトガルの王が、エジプトの美術品や恐竜の化石など、みずからの収集品を集めて設立したもので、現地の消防によりますと、この火事で200年の歴史ある建物がほぼ全焼しました。 また、博物館には南米の先住民のミイラや植物の標本など貴重な資料が集められ、南米の自然史や人類学などを研究する重要な拠点となっていますが、2000万点以上あった収蔵品の多くが失われたということです。 消防によりますと、火が出た時、博物館の一般公開は終了していて、従業員なども外に避難したため、けが人はいないということです。 博物館は老朽化が進み、修繕工事の必要性が指摘されていましたが、おととしのリオデジャネイロオリンピック以降予算が削られ、工事が進んで
1人暮らしをしている男性の高齢者のうち、人との会話が2週間で1回以下という人が7人に1人にのぼることが国の研究所の調査でわかりました。 このうち、ふだんどの程度人と会話をするか尋ねる質問で、「2週間に1回以下」と回答した人は全体の2%でした。 ところが、65歳以上の高齢者で1人暮らしをしている男性に限ると、15%、およそ7人に1人に上りました。 一方、同じ高齢者の1人暮らしでも女性では5%でした。 さらに、1人暮らしの高齢者で、「日頃の簡単な手助けを頼れる人がいない」と回答した人も男性で30%、女性で9%と男女で開きがありました。 国立社会保障・人口問題研究所は「女性に比べ男性が社会的に孤立している状況が明らかになった。孤立が続けば、介護などの公的な支援や周囲からのサポートにつながらないおそれがある」と話しています。 国立社会保障・人口問題研究所は去年7月、全国のおよそ1万世帯とその世帯で
タイ北部の洞窟で遭難し、先月救出された地元サッカーチームの少年とコーチのうち、国籍を持たない4人に8日、タイの国籍が与えられました。少年たちにはヨーロッパなどからサッカー観戦の招待状が届いていましたが、無国籍ではパスポートの取得が難しいことから、タイ政府の対応が注目されていました。 タイ北部チェンライ県で8日、式典が開かれ、国籍が与えられたことを示すIDカードが一人一人に手渡されました。 世界が注目するなかで救出された少年たちには、ヨーロッパのビッグクラブなどからサッカー観戦の招待状が届いていましたが、無国籍ではパスポートの取得が難しいことから、タイ政府の対応が注目されていました。 タイでは、国境地帯の少数民族を中心に50万人近い無国籍の人たちが暮らしていて、居住が許されている一方で、移動や就職などに制限を受けています。 少年たちの一部が国籍を持っていないことがわかると、タイ国内では無国籍
「日本の水資源が狙われているらしいー」インターネットを中心に広がったこのうわさ、記憶にある方も多いのではないのでしょうか?そのきっかけとなったのが北海道庁が発表したある調査。資産価値の少ない森林が外国の法人や個人によって相次いで買収されていたことが発覚したことでした。あの騒動から8年。本当に水資源は狙われていたのか?調べてみると、意外な真相が見えてきました。(札幌局記者 藤本智充 川口朋晃) 騒動のきっかけとなったのは、8年前に北海道庁が議会で明らかにしたある調査です。 平成21年の1年間に砂川市や蘭越町などの森林合わせて400ヘクタール余り、東京ドーム87個分が外国の法人などに買われていたことがわかりました。その2年後には、買収された面積が1000ヘクタールを超えたことも判明。さらに、買収していたのは中国やシンガポールの法人や個人だったこともわかりました。 どうして、外国の法人が資産価値
インターネット事業者の放送への新規参入を促そうと、規制緩和策を検討している政府の規制改革推進会議では、政治的公平性などを定めた放送法の規定の廃止が提案される一方、慎重な対応を求める意見も出ていて、答申の策定に向けて焦点の1つになっています。 この中では、放送番組をネットで同時配信することや、放送設備を持たないネット事業者が放送に参入しやすくなるよう、テレビ局の番組制作部門と放送設備部門を切り離すことなどが議論されています。 さらに、政治的公平性の確保や公序良俗を害さないことなどを規定した放送法4条をめぐって、ネット番組を地上波などで放送しようとすると作り直しを迫られるおそれがあり、参入の妨げになっているなどとして、廃止が提案されています。 これに対し、放送事業を所管する総務省などからは「公序良俗を害するような番組や、事実に基づかない報道が増加する可能性がある」として、慎重な対応を求める意見
夕食用に安い輸入牛肉を買おうとスーパーにいくあなたを想像してください。売り場に着くと、棚には3つの商品が。下の棚には100グラム300円のオーストラリア産、真ん中には800円の国産牛、そしていちばん上には2000円の高級黒毛和牛です。 買おうと思っていたのは下の輸入牛肉のはずなのに、上の棚の高級黒毛和牛が目に入り、迷ったあげく…なぜか真ん中の棚にあった予算オーバーの国産牛を買ってしまった経験ってありませんか? これは偶然でもなんでもなく、人は極端な選択を避けようとするという、学問的に証明された“人間らしい”行動なのです。その学問とは「行動経済学」。これが分かれば、あなたはもっとお得な生活を送れるかもしれません。 (経済部記者 小田島拓也) 人間の行動を心理学的なアプローチから分析する行動経済学。 まず、はじめに“あるある”な出来事を見ていきましょう。 ゴルフに行ったAさん。ショットが右にそ
マンガ雑誌の発売前に人気マンガの内容の一部をインターネットのサイトに載せたとして、沖縄県などの男女のグループと秋田県の男が著作権法違反の疑いで逮捕されました。警察によりますと、このうち、秋田県の男は、サイトを閲覧したことによる広告収入で少なくとも3億500万円を得ていたということです。 また、秋田市中通のウェブデザイナー、堀田井良史被告(31)も6日までに逮捕・起訴されました。 警察によりますと、このうち上原容疑者ら3人は、ことし7月までのおよそ1年間にわたり、集英社が刊行するマンガ雑誌「週刊少年ジャンプ」で連載中の人気マンガ「ONEPIECE」などの画像データをスキャナーで読み取ったうえで、発売前にインターネットのサイトに載せたとして著作権法違反の疑いが持たれています。 3人は正規の発売日の前に販売を行う「早売り店」と呼ばれる店で雑誌を購入したということです。また、サイトを閲覧したことに
人手不足が深刻化する中、小売りや外食業界などでは店を訪れた客に会計の作業をしてもらう“無人レジ”を導入する動きが広がっています。 店を訪れた客は、DVDや本などに付いたバーコードを読み取らせ、料金を支払う仕組みで、会計をせずに、商品を外に持ち出すと警告音が鳴ります。 “無人レジ”を導入した店舗では店員が対応するより待ち時間が短縮できる効果もあって、売り上げが伸びているということです。「ゲオ北新宿店」の梅田詩織さんは、「会計が早く済むと評判がよく、店の負担が減った分、ほかの作業ができて助かります」と話しています。 一方、最大手のファミリーレストランは、先月、東京都内の3店舗に“無人レジ”を試験的に導入しました。混雑する時間帯でもスムーズに会計が進み、店員が、接客や後片づけに集中できるということで、会社では、効果を検証して導入する店を増やすかどうか検討する方針です。 「すかいらーくレストランツ
3日の節分の日に合わせ、全国のコンビニエンスストアなどで恵方巻きの販売商戦が繰り広げられるなか、大手コンビニのチェーンフランチャイズ店のオーナーがNHKのインタビューに応じ、本部から販売数の目標設定を求められるなど店へのプレッシャーが強まっていると証言しました。 こうした中、関東地方で大手コンビニチェーンのフランチャイズ店を経営するオーナーが匿名を条件にNHKのインタビューに応じました。 オーナーによりますと、節分の前になると本部の社員が店舗を訪れ、去年の恵方巻きの売り上げ実績を示され、ことしの販売数の目標設定を求められるほか、大口の顧客を書き込むためのリストや、従業員ごとの販売実績を記録して張り出すための「予約獲得表」と呼ばれる表が提供されるということです。 オーナーは自分の店でアルバイトに対して販売ノルマを課すことはないということですが、本部からの働きかけは年々強まっていてプレッシャー
イタリア中部で起きた地震では、これまでに291人の死亡が確認されました。国葬では、9歳の女の子ががれきの下で幼い妹をかばうようにして亡くなったことが伝えられ、イタリア国民は悲しみを深めています。 被災地では27日、国葬が執り行われ、会場の1つでは、司祭が9歳のジュリア・リナルドさんの死について語りました。 ジュリアさんは、3歳の妹のジョージアさんと祖父母の家を訪れていましたが、地震が起きてがれきの下敷きになりました。 およそ16時間後に救助隊に発見されたとき、ジュリアさんはすでに亡くなっていましたが、ジュリアさんが抱きしめてかばうようにしていたジョージアさんは生存していたということです。 救助隊の1人はジュリアさんのひつぎに手紙を添え、その中で「救出が間に合わず、許してほしい。私のことを知ってもらうことはできなかったけど、君を愛しています」などとジュリアさんの死を悼んでいました。 ジュリア
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