「バーンズ・アンド・ノーブル」で本を撮影する来店客 photograph by Angus Mordant/Bloomberg via Getty Images アメリカの大型書店チェーン「バーンズ&ノーブル」は、1990年代に全米で急速にその規模が拡大したものの、2010年代に入ると売り上げが低迷し、閉店が相次いだ。オンライン販売の台頭と、どの街に行っても同じような品揃え・内装という所謂チェーン店的な均質さが、読者の足を遠ざける一因となった。 そんななか、経営再建の切り札として招かれたのが、イギリスの老舗書店チェーン「ウォーターストーンズ」の再建を果たしたジェームズ・ドーント氏である。2019年、彼はバーンズ&ノーブルのCEOに就任し、「書店を再び甦らせる」という挑戦に乗り出した。その後のバーンズ&ノーブルは、コロナ禍の影響もどこ吹く風とでもいうように、2024年には57店舗を新規出店
