《この記事は約 28 分で読めます(1分で600字計算)》 前回の記事では、2022年の電子書籍ライトノベル市場を65.1億円と試算しました。他方、出版社へのヒアリングをもとに「多めに見積もっても20億円台」と推測する声もあります。実際のところ、紙と電子のライトノベル市場はいまどうなっているのか? さらに調査・試算・考察してみました。少々長い記事なので、結論だけ見たい方は末尾の「紙と電子のラノベ市場を足すと?」をご覧ください。 電子ラノベ市場を公開情報から試算 前回の試算で筆者は「ライトノベルは同シリーズの続刊が年に複数回出ることも多く、利用頻度は他ジャンルより高い可能性もある」と示唆しておいた。つまり、利用率だけを元に試算する前回のやり方は値が低めに出ているが、電子書籍のライトノベル市場はもっと大きいはずだ、と考えていたのだ。 仮にラノベが「20億円台」なら、それ以外で420億円だが……